あれから











私たちが暮らし始めて3年後 私は14歳になった。
変わらず私たちは同じ家で暮らす中
私と同じ位の身長だったローが
今ではシャチとペンギンも抜かして背が伸びた。
ベポもミンク族の特徴なのか一気に大きくなって
長身のローよりも背が伸びてしまった。

私もシャチとペンギンよりは低いけど背は伸びて
さらに胸も大きくなって女っぽくなった。
だからかお店の人たちは女性らしいものをと
スカートを進めてくるけど自転車通勤なので必要ない。
いつも通りスキニーパンツに
雪道でも安心なショートブーツが定番で、
モノクロチェックのボア素材のキャップを被り
トップスはタートルネックのニットを着て
その上にコートを羽織っていた。

キャップについてはベポ以外皆んな被ってるから
ベポも羨ましがってたけど全身もふもふのベポには
頭の保温は必要ないと思う。

皆んな変わらず同じ職場で働いてる。
ローに関しては助手ではなくてもう立派な医者だ。
シャチも髪を切らせて貰えるようになったし、
ペンギンもウェイターとしてテキパキ働いてる。
ベポは重機は扱ってないけど皆んなの人気者だった。
私も型から洋服を作るようになったし、
人手が足りない時は店頭に立つようになった。
身体の成長と共に皆んな大人に近づいた気がした。











「ベポ!そのワニ肉4切れ目だろ!
俺まだ2切れしか食ってないから返せ!」

「この間シャチ俺より多く食ったじゃん!」

「そうだ!俺がいつも3切れなんだから寄越せ!」

「騒がしいわお前ら!背だけ一丁前に伸びおって!!」



前言撤回。
3人はいつまでも食事で騒がしい。
お皿に分けてもいいんだけど
皿洗い増えるのが嫌だから大皿に乗せてる。
ヴォルフも変わらず大声で怒鳴ってた。
そしてローも変わらず
3人が騒いでいる間ソッと私にお肉を分けてくれる。

皆んな仕事がバラバラでも6人で食卓を囲むのは
3年間ずっと変わらず続けていた事だった。
料理当番は私とペンギンがメインだけど、
シャチとベポが担当の時は肉や魚を焼くだけが多い。
ローに関しては手術はピカイチなのに
料理はあんまり得意ではなさそうだった。



「はい ベポの負けー」

「ほんとトランプ弱えーのな」

「弱くてすみません…」

「落ち込みやすさもいい加減直せよ」

「ホットミルクいる人ー」

「「「はーい」」」

「ローは?」

「いる。」

「皆んなと一緒にはーいって言ってよ」

「ウゼェ。」

「ローの思春期!」

「アメリ、それを言うなら反抗期な」



ローが塩対応に磨きが掛かってきて、
ちょっとからかうとウザいって言い始めた。
私が言葉を間違えるとシャチに的確にツッコまれる。
もう少し優しくしてくれたって良いのに。

キッチンで5人分ホットミルクを入れて
ティースプーンで蜂蜜をすくってミルクに入れた。
シンプルだけどホットする味が好きだった。
少し重たいけどお盆に置いて2階に持っていくと、



「アメリ 胸大きくなったよなー」

「おい止めろってセクハラだぞ」

「いや、だって今じゃ町のマドンナ的存在だぜ?
アメリの事 何人か客に聞かれる事あるし」

「あー、それはある。」

「俺もあるよ!好きなものはなんだって聞かれた!」

「なんて答えたんだよ?」

「狩りって言った!」

Σ「それイメージダウンだろ!」

Σ「え!?そうなの!?ごめん!」



狩りってイメージダウンなんだ…
この間 配達員の人に趣味聞かれたから
狩りって答えたんだけどダメだったんだ。
というか私のイメージってなんだろう?
知ったところで寄せに行かないけど気になる。



「ローさんは患者とかに聞かれないの?」

「あー…聞かれる。」

「やっぱそうなんだー さすがアメリ。
可愛くなったもんなー」

「俺の場合 付き合ってないのかって聞かれる。」

Σ「え!?」

「ローさんだけズリイ!!」

「なんで俺らにはそう見られないの!?」

「さぁな。」

「それでなんて答えたの?」

「……どうだったかな」

「えー!なんだよその濁す感じ!!」

「気になるやつじゃんかソレ!!」



私が最近やたらとローについて聞かれるのは
そう言う事だったんだ。
まだまだ聞きたい事あるけどさすがに腕疲れた。



「お待たせー!出来たよー!」

「「「ありがとー」」」

「遅かったな。」

「ミルク沸騰させすぎちゃって掃除してた!」



立ち聞きなんてズルい事言うわけもなく
ローには笑顔で誤魔化しておいた。












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