変わらず










「ん…(朝か…)……おい。」

「んー…?」

「重てえ。」



いつも朝日が上がると同時に目を覚ますが、
それとは別の意味で目が覚めた。
横向きで寝ていた俺の脚と身体に
布団とは違う重みがかかり、
背中には男にはない柔らかく温かい感触がある。
声を掛けると背中にいるアイツは
モゾモゾと動いて額を背中に擦り付けてきて
腕に力が入って抱き着いてきた。



「重くないー私はいつも羽並みに軽いもーん」

「ガキから何年増えたと思ってんだ。
医者の俺には体重なんて丸わかりだぞ。」

Σ「言わないでー!」

「耳元で騒ぐな あと離れろ。
14にもなって布団に潜り込んでくるな。」

「だってそういう気分だったんだもん…」



そういう気分って言う言い方をどうにかしろと
言いたい所だが、それを言うとガキのこいつは
余計に追求してきそうだから言うのを止めた。

やっと身体が解放されて仰向けになり身体を起こす。
いい加減2段ベッドも高さがギリギリになったが、
今更俺が2段に行くのも小さい梯子を登るのも面倒だ。
身長が伸びてギリギリの大きさのベッドの下には
変わらずベポとシャチとペンギンが
布団を敷いてぐっすり眠っている。



「ふわあ〜あ…ロー、珈琲飲む?」

「ああ。」



俺とアメリは階段を降りてリビングに行くと
ヴォルフもまだ起きてはなく、
アメリは湯を沸かしてコーヒーを淹れて
本を読む俺の前に置いてくれた。



「ねえねえ、昨日の話なんだけど」

「昨日?」

「私って町で噂されてるの?」

「やっぱり立ち聞きしてたのか」

「え、気付いてたの?」

「気付くだろ。いつもより戻るのが遅かったら」

「そっか。で、どーなの?」

「……変な男に人気あるんじゃねえの?」

Σ「変な男限定なの!?」

「お前の事をおしとやかで可愛いなんて言う奴は
目が節穴の変な男しかいねえだろ。」

Σ「おしとやか!?それは節穴だ!」



納得するのかよ。
こいつは昔から薄々…いやだいぶ早く気付いたが、
ちょっとズレててアホだ。
納得するところと怒るところがズレる事がある。
3年も一緒にいると慣れてきたが、
それでもまたこうしてツッコんでしまいそうになる。



「でも可愛いは可愛いでしょ?」

「は?」

「そこは"うん"でしょ?
ロー以外は可愛いって言ってくれるもん。
でも実はローも可愛いって思ってくれてるでしょ?」

「……町の女と比べたからな。」

「やった!」



こいつはほんと単純だな。
変な男に騙されそうで心配だ。
だから……



「あと私とローの関係なんて答えてるの?」

「俺のじゃねえって言ってる。」

「なんだ。もっと面白い返しかと思った。」

「何に期待してんだ。事実を言ってるだけだろ。」

「それもそうだねー」

「ローさん、アメリー おはよー」

「シャチ ペンギンおはよー お米だけ炊いてるよー」

「マジで!?ありがてえ!」

「今日は2人早かったんスね」

「こいつが重かった。」

Σ「あ!また2人で寝てたんスか!?」

「また重いって言ったー!」

「朝から騒がしいぞ!静まる事を知らんのかお前らは!」



4人で話したいるとヴォルフも起きて
ヴォルフが一番朝から怒鳴り声がうるさかった。
そんな事を言うとさらにうるさくなるのを
俺らは散々知らされたから誰も何も言わなかった。












【ローとアメリってどんな関係なんだ?】

【……どうって?】

【いや…兄弟にしては仲が良過ぎると思ってさ、
でももし違かったら俺とアメリを取り持って欲しいんだ!】

【…兄弟じゃねえし、恋仲でもねえ。】

【じゃ、じゃあ…!】

【でも、兄弟や恋人以上に大切な奴だ。
だから協力なんてしねえ。】



その辺の男に渡してたまるか。















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