BAD END
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「何故お前が此処にいる。森。
そして此の構成員等はなんだ。」
「広津君に借りたのだよ。
彼は中度の怪我人だからね、
病室で休んで貰っている。」
「何の為に。」
「君を止めに来たのだよ 志賀君。
川端幹部は間に合わなかった様だけどね。
ゲームは終わりだ 私の勝ちでね。」
「………く…はははは……」
森がそう云うと志賀はよろけながら、
貨物に身体を寄りかからせ崩れる様に座り込んだ。
「そうか…終わりか……。
死んだ…死んだんだな?首領が。
そうだろ?死んだんだよな?あの糞爺。」
「ああ、死んだよ。
病によって横死された。」
「病…?違うな……お前は勝ちと云った。
お前の勝ちは首領の死だけじゃ無いだろ?
勝利の条件は、お前が首領の座に就く事だ。」
志賀は項垂れた顔を上げて森を見上げると、
彼の表情は穏やかで 答えが目に見えていた。
「くく……くはっ…はは…あはははははは!!!!」
其の表情を見るや否や、
志賀は顔を更に天井を見上げて高笑いをする。
彼の狂気的な笑い声に、
其の場にいた構成員等は息を呑み、
いつのまにか皆銃を下ろしていた。
「分かっていた!ああ!分かっていたさ!
手前が此の組織に足を踏み入れた時から
狙いはポートマフィアだとな!!
俺はやっぱり復讐なんて玉じゃねえんだよ!
ゲームだ…楽しんでた…!!
手前が先か俺が先か、どちらが
ポートマフィアを手に入れるのか!!
はははは!!俺の負けだよ!完敗だ!!
手前がそんなふざけた強行を取るとは
考えもしなかったさ!!」
志賀は頭をわしゃわしゃと片手で掻き乱しながら、
狂った様に笑い 声が倉庫に響き渡る。
窓から刺す紅い月明かりが雲に被さり
微かな光だけが志賀を映していた。
「はぁ……本当はあのまま首領が衰弱死だったら
死に際に選ぶのは俺の筈だ。御前なわけが無い。
だが俺には証人がい無い。御前にはいる。
其れが太宰。御前が連れて来た其の餓鬼だろ?」
目が合った志賀の狂った笑みにも
太宰は動揺する事なく見つめ返す。
其の表情を見て志賀は笑いながらまた項垂れる。
「ははは……ほんと、やられたよ。
真逆 構成員に成らずに、
首領の座を手に入れるとはな…
俺が地道にやってきた事は水の泡だ。
川端を討てば俺が首領だった。」
「君が首領になれば、ポートマフィアを
終わらせるつもりだったのだろう。」
「……は…」
「ーー…」ゾッ…
森の言葉に志賀は笑みを浮かべて
太宰の背筋に寒気が走った。
此の男の恐怖を自分は未だほんの少し
欠片ほどしか知らなかったのだ。
彼は他の構成員が恐れていた様に
狂乱的にマフィアを滅ぼす男だった。
「志賀君。止血をしないと危険だ。
直ぐに手当てを…」
「其れで、お前はどうする?
俺を殺すか?生かして利用するか?
生かした所で俺はまたお前の首を狙い、
またポートマフィアを奪うかも知れねえぞ?」
ふらりと立ち上がり森の元へ歩き進める。
「…勿論。君には今後もポートマフィアの為に
働き続けて貰うよ。」
「はは………一生社畜か…やんなるぜ…
なあ…太宰……俺の無様な様を見てどうだ?
また死にたくなったか?死んでも善いぞ?
お前は此の人間臭さに呆れて死にてえんだろ?」
志賀は太宰の頭を掴み引き寄せ、
近くによる志賀の表情は
太宰が見てきた中で最も恐ろしく
高揚した彼の姿に体が緊張していた。
「………志賀さん…僕は、
やっぱり此処で生きる意味は無いと思うよ。」
再び太宰の目は深い黒で志賀を見つめた。
其の太宰の目に志賀は満足そうな笑みを浮かべ、
ふらりと倉庫から出て行く。
「医務室にちゃんと来るんだよ 志賀君。」
「誰が手前の手を借りるか。」
志賀が倉庫を出た後ポートマフィアは、
首領の葬儀を丁重に行い、
太宰の証言の元 正式に遺言が認められ
ポートマフィアの首領は森鴎外となり、
幹部は志賀直哉ただ一人。
生き残っていた内村鑑三は
自宅で倒れているのを発見され、
死因は服薬したものによる副作用発作。
処方をしたのは別の医師で、
其れは志賀の指示によるもの。
彼もまた志賀に殺された一人だった。
森鴎外の首領着任は、
生き残った幹部の直属の部下達は反対していた。
志賀と川端の死闘が行われ、
真実を耳にした構成員等も声を上げる。
そんな奴らを押さえつけるのも志賀だった。
構成員等は不思議で仕方が無く、
まるでポートマフィアに加入した当時の時の様な
彼の首領に対する従順な姿に再び恐怖を抱く者もいる。
彼はまた
ポートマフィアを破滅に追い込むつもりなのかと。
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