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どうやら最近、私の通う雷門中でサッカー部の試合があるようだ。対戦相手はなんとびっくり帝国学園である。サッカーとは全く無縁の私でも、強豪校だというのは風の噂で知っていた。それが何故、もはや存在すら知られていなかったうちの弱小校と試合をすることになったのだろう。

放課後、河川敷で必死に練習をしている彼らを横目に、私は足をゆったりと動かしながら帰路を進んでいく。

「スポーツ、ねぇ」

当の過去に辞めた、あのキラキラした日々が脳裏を横切る。つかの間の夢に浸っている場合ではないと、忘れ去るようにため息をつき、足早に河川敷を通り過ぎて行った。
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