*
一夜明けた翌日、雛が登校すると明らかに生徒たちの視線は雛に集まっていた。
ん? なにこれ。
靴箱を開けると薄いブルーの包み紙に金色のリボンが施された四角い掌に収まるほどのプレゼント箱が上靴の上に丁寧に置かれていた。手に取ってみると上部のリボンの隙間に小さなメッセージカードが挟まってある。
注目を浴びていた。
「なあ御幸、
座った御幸を待ち構えていたのは、先程の光景を目撃した倉持だった。
「オイ! あれはどーゆー事だよ!」
明らかに怒った口調で詰め寄る。
「あー……。なんか告られたわ」
「はぁー!?」
御幸の返答にこめかみに青筋を立て、襟元に掴みかかり前後へと揺さ振り尋問を始めた。
倉持からの尋問をいつもの嫌味を混ぜながら華麗にスルーし続けていれば、午後の授業が始まるチャイムが鳴り響いた。
倉持は納得ができないような表情で
「あとで覚えとけよ!!」言い残し自分の席へと戻っていった。
授業が始まり御幸は中庭での出来事を思い返していた。
彼氏のフリ……か、と少し複雑な表情だ。
しかしふと野球部の面々を思い出す。
ヤベー、忘れてた。純さんたちに何て言われっかな。
一人苦笑いを浮かべ伊佐敷や亮介に対する言い訳を考えていた。
午後の授業も終わり家に帰宅する生徒や部活動に行く生徒それぞれが教室を出ていく中、御幸も部活に行こうとカバンを持ち上げ、倉持による尋問第ニ弾が始まらぬ内にコソコソと教室を後にした。
「倉持が掃除当番で助かったぜ」
少しの間だが、倉持の尋問を回避できたと溜息を付きつつ野球部の男子更衣室へと向かった。
到着し中を覗くと誰もいない。素早く着替えを済ませグラウンドへ。
いつもは必ず沢村や降谷などの先客が居る野球部のグラウンドだが、今日は珍しく御幸が一番乗りだった。素振りでもしようと用具室からバットを取りだし素振りを始めた。
――数分後にはぞろぞろと野球部のメンツが集まってきた。その中には倉持がいて伊佐敷と亮介と何やら話しながらグラウンドに向かってくる。
うわ〜! 怖ぇー! こりゃ逃げらんないかもな……
苦笑いを浮かべるしかなかった。
片岡監督が現れ、皆が整列し今日も厳しい練習が始まった。
練習の最中、いつもギャラリーが沢山いるフェンス越しが何やらざわついていた。普段は気にもしないがその日は何となしに目を向けて見れば、雛がいるではないか。
視線が合い小さく手を振る雛を無視するわけにもいかず、部員の目は気になるが御幸も手を振り返し答えた。
一夜明けた翌日、雛が登校すると明らかに生徒たちの視線は雛に集まっていた。
ん? なにこれ。
靴箱を開けると薄いブルーの包み紙に金色のリボンが施された四角い掌に収まるほどのプレゼント箱が上靴の上に丁寧に置かれていた。手に取ってみると上部のリボンの隙間に小さなメッセージカードが挟まってある。
注目を浴びていた。
「なあ御幸、
座った御幸を待ち構えていたのは、先程の光景を目撃した倉持だった。
「オイ! あれはどーゆー事だよ!」
明らかに怒った口調で詰め寄る。
「あー……。なんか告られたわ」
「はぁー!?」
御幸の返答にこめかみに青筋を立て、襟元に掴みかかり前後へと揺さ振り尋問を始めた。
倉持からの尋問をいつもの嫌味を混ぜながら華麗にスルーし続けていれば、午後の授業が始まるチャイムが鳴り響いた。
倉持は納得ができないような表情で
「あとで覚えとけよ!!」言い残し自分の席へと戻っていった。
授業が始まり御幸は中庭での出来事を思い返していた。
彼氏のフリ……か、と少し複雑な表情だ。
しかしふと野球部の面々を思い出す。
ヤベー、忘れてた。純さんたちに何て言われっかな。
一人苦笑いを浮かべ伊佐敷や亮介に対する言い訳を考えていた。
午後の授業も終わり家に帰宅する生徒や部活動に行く生徒それぞれが教室を出ていく中、御幸も部活に行こうとカバンを持ち上げ、倉持による尋問第ニ弾が始まらぬ内にコソコソと教室を後にした。
「倉持が掃除当番で助かったぜ」
少しの間だが、倉持の尋問を回避できたと溜息を付きつつ野球部の男子更衣室へと向かった。
到着し中を覗くと誰もいない。素早く着替えを済ませグラウンドへ。
いつもは必ず沢村や降谷などの先客が居る野球部のグラウンドだが、今日は珍しく御幸が一番乗りだった。素振りでもしようと用具室からバットを取りだし素振りを始めた。
――数分後にはぞろぞろと野球部のメンツが集まってきた。その中には倉持がいて伊佐敷と亮介と何やら話しながらグラウンドに向かってくる。
うわ〜! 怖ぇー! こりゃ逃げらんないかもな……
苦笑いを浮かべるしかなかった。
片岡監督が現れ、皆が整列し今日も厳しい練習が始まった。
練習の最中、いつもギャラリーが沢山いるフェンス越しが何やらざわついていた。普段は気にもしないがその日は何となしに目を向けて見れば、雛がいるではないか。
視線が合い小さく手を振る雛を無視するわけにもいかず、部員の目は気になるが御幸も手を振り返し答えた。