林檎、好物、金
※青森組東京編


「あー紺野ちーん」

「よう、紫原」

「こんにちは」

「この方は?」

「室ちんだよ」

「は?」

「氷室辰也です。よろしく」

「というか、よくわかったな。私が。三つ編み眼鏡じゃないのに」

「んー?そーなの?」

「え、それすら気づいてない?恐ろしい子」

「室ちん、この人頭基本的に沸いてるから気にしないでね」

「失礼な!お菓子はいらないか」

「室ちん、この人美人でチョー優しーから」

「よしよし」

「敦お前餌付けされてるぞ」

「東京観光に何故私を頼るんだ」

「んー、一番暇そうだったからー」

「殺すぞ。私は資金集めに常に忙しいんだぞ」

「資金?」

「あぁ私は写真をとってそれを売って生活をしているんだ」

「なるほど、でも大変だな」

「まぁそうだが仕方ない」

「まぁ赤ちんと仲直りしたらそれも必要なくなるんだけどね」

「赤司コロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロス」

「なんかスイッチ入ったんだけど」

「素直になればいいのにー」

「とりあえず、どこいくのー?」

「知らないわよ」

「俺は敦に任せとけって言われたから」

「…」

「…」

「…」


「「「…無計画」」」

「あそこでストバスやってるぞ。見に行こう」

「えー休みなのにー」

「えー休みなのにー」

「君達ってなんか似てるよね」



「紫原といたのかよ紺野」

「道案内係」

「報酬はプリンと林檎」

「安いな!」

「舐めんなよ東北の林檎だぞ?!」

「ごめーん、林檎はさっきスーパーで買った」

「なん、だと」

「相変わらずですね紫原君」

「黒ちんもねー」

「辰也、コイツ早く回収してくれ。イライラする」

「俺もコイツといると火傷するー」

「収集がつかないな」

「…?!」

「紺野さん、どうしたんですか」

「この林檎、虫食い穴がある」

「あーほんとだー」

「食えないじゃないの!!」

「知らねーよ!」

「紫原、これはどこで買った?クレームを言って新しい物と変えてくる。あわよくば青森産をっ」

「ほんとごめんね!なんか林檎買い忘れて」

「氷室は悪くない、全ては…ん?」

「え、何か顔に何かついてるかな?」

「なかなかの美形、」

「(あ、悪い癖が)」

「写真、撮らせてくれないかしら?」

「え」

「氷×紫?いいね、腐女子にこれは売れるぞ。ぶくくくくく…紫原よ氷室とこう、違う、そうもっとごちゃって、そう!そのまま!!」

「帰ろうか」

「そうだな」

「俺らの出番なかったな」



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