玄関のドアを閉めて、足速に風呂に向かう。
熱いシャワーを頭から浴びると、足元に流れるお湯は赤に染まっている。
髪を拭くのもそこそこに、上半身は何も纏わないままリビングに向かう。
『壱馬くん、おかえり。』
「ただいま儚さん。」
ソファーに座っていた愛しい人は俺に近付いてきて、小さな手が頬に触れる。
『風邪引いちゃうよ』
「早く顔見たくて。ごめんなさい。」
『…私も、早く会いたかった。』