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屋上に時折吹き抜ける冬風は冷たいが、太陽が出ているおかげで寒すぎるということはない。とはいえ肌寒くはあるので、昼間解放されている屋上には俺たち以外の生徒の姿はなかった。他の生徒は暖房完備されている暖かい食堂や教室にいるのだろう。
「そのお茶、一口くれ」
昼食時間を兼ねた長い昼休み。俺の隣で座る祐太へ話しかけた。
祐太は屋上の壁に寄りかかりながら隣に居る俺ではなく、手元のスマートフォンにすっかり夢中になっている。此方を一度も見ないまま短く空返事をし、封を開けたペットボトルを寄こしてきた。
「お、これって間接キスじゃん」
「そだな」
からかうように言ったが、返ってきた返事は相変わらず上の空。結構腹が立ったので全部飲み干したが、祐太は全く気が付かない。
数分してからやっとスマートフォンを制服のズボンのポケットに仕舞い、購買部で買ってきた総菜パンの袋を手に取った。それから空のペットボトルに漸く気付いたようだった。
「あ、俺のお茶がねえ。まさか英二」
「悪い、全部飲んじまった。代わりに俺のコーラーやるよ」
「ん」
ペットボトルのお茶を口に含み――祐太に口付ける。驚愕して半開きになった祐太の唇の隙間からお茶を流し入れた。
「……んだよ、」
濡れた唇を拭いながら、祐太が奥二重の横目で軽く睨みつける。久し振りに視線が交錯し胸が高鳴った。
祐太はカツサンドも食べきると、食後のデザートであるシュークリームを取り出す。包装を破り一口頬張った。甘いものを美味しそうに食べる祐太の横顔を見つめ、最後の一口を含んだ相手にもう一度強請った。
「それ、俺にも頂戴」
「いっつもいつも人のモンばかり欲しがるよな、お前。ってかもう残ってねえよ」
祐太に唇を重ね、舌を捩じ込む。咥内に残っていたカスタードクリームを舌先で絡めとり離した。ついでに口端に付いていたクリームも舐めとる。
「ご馳走さん」
何もかも口移し
(title:scald)
