ごめん、ほんとはね

「俺本当に名前の事が好きだ。どうしたらいい?」
「………来るなりうるさい」
「もー!そんなつれないこと言わないでよ」

今日私は非番で、カカシは任務のはず。そしてここは私の家だ。鍵も全部閉めていた。
なのにどうしてカカシがいるのか。

「俺名前の彼氏なんだよ?もう少し優しくしてくれてもいいんじゃな、…いたっ!」

ソファに座る私の膝に頭をのせながら言うカカシの顔面にチョップをお見舞いした。もちろん手加減はしている。

「私はじゅーぶん優しい。ていうかどうやって入ってきたの!そしてあなた今日任務でしょ!」
「俺はあのはたけカカシだよ。忍び込むくらいどうってことない。任務は名前に会いたい一心ですぐ終わらせてきたよー」

彼はにこにこしながら語尾に何個ハートが付くんだってくらい嬉しそうに話した。

「なにが"あの"よ!まったく、これが"あの"私の憧れてたカカシだなんて当時の私が知ったら驚くわね」
「んー相変わらず厳しいね。でもあの頃俺を見るたびに緊張してた名前を思い出すと胸がキュンとするよ」
「…思い出さなくて結構」

そう、こんな態度を取ってはいるが告白したのは私の方。しかもどんな任務よりも緊張していた。幼い頃から目標にしてた忍だったのだからそれも仕方ない。

「それにしてもホントーにかわいい告白だったよねー。『カ、カカシさん!私あなたのことが大好き、です!』なんてさーあはは!」
「…っ!本当にやめてって!」
「それが今じゃ俺のほうが好きなんだもん。人生ってわからないよね」

カカシは膝枕を諦めたのか普通に私の隣に座り、こてんと私の肩に頭を乗せる。
少し寂しそうに言ったカカシに申し訳なさを感じた。
違う、そうじゃないと言いたかった。今だって私の方がカカシを想っているに決まってるのだ。それでも、あまりにもかっこよすぎて、大好きすぎて、まともに顔を見ることもできない私がそんなこと言えるわけがない。
昔憧れてたどこか人を寄せ付けない雰囲気のカカシも、私と居る時は完全に油断しきってるカカシも、どんな彼も私の胸をいつまでもときめかせる。

…でもこの想いを伝えずにカカシに悲しい想いをさせるのは嫌だ。
たまには、言おう。

「カカシ…その、私さ多分だけどね、カカシよりも好きって気持ち…強いよ。ずっと大好きなんだもん」

勇気を出して言ってみてもやっぱり目をみることはできない。私の肩に頭を乗せるカカシはどんな顔をしているのだろうか。

「…?」

カカシはいつまでも反応しない。もしかして寝てしまった?任務の帰りだ、それも無理もない。
ソファを全て彼に譲ろう、私はゆっくりと立ち上がろうとした。

が、気付けばソファに寝ているのは私の方だった。いや、寝ていると言うか押し倒されている。

「か、カカシ…?」
「いきなりそんなこと言うのは反則でしょ。はぁ、柄にもなく焦ってたんだよ?最近名前冷めてきちゃったのかなーって」
「そ、そんなわけない!なんていうか…本当はカカシを見るだけでまだ緊張しちゃうんだよ…好きなんて言ってくれるカカシに普通の態度取れるわけない…」
「…だから反則。そんなこと言うってことは覚悟決めてるんだよね?」

カカシは私の上に覆い被さったまま耳元に顔を埋めてきた。
カカシの息がくすぐったくて、思わずぴくりと反応してしまう。

「…最近ご無沙汰だったから今日くらいいいよね?」
「い、言い方がおじさんくさいよ」
「名前に比べればおじさんだもーん。ほら、そうやって誤魔化さないでもう一回顔見て好きって言ってよ」
「うう…カカシ、あい…ううん、大好き、です」
「ハハ…うん、ありがとう名前。俺も大好きだよ」

私が愛してると言おうとして、流石に恥ずかしすぎるとやめたのを察したのかカカシも私に合わせて大好きと言ってくれた。
そう言う優しさがたまらないのだ。

「それじゃ、今から襲いまーす。はあ、ホント久々。楽しみだ。ね、名前?」
「………うん」
「ああもう俺今日多分余裕ないわ。でも優しくするからね」

カカシはそう言って言葉通り優しいキスをしてくれた。
でもすぐに激しく舌を入れてきて、え、優しくって最初の一瞬だけなのかと焦った。

まあそうは言ってもこうなることを期待してた自分がいたってことは最後まで内緒にしておこう。



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みねさんへ贈ります。
一万打記念企画への参加ありがとうございました!
ぎりぎり裏に行く前に終わらせました!ギャグ甘になりきれていたでしょうか…
これからもUp to you!をよろしくお願いいたします*