黙思 ・ 0928 // 残響

孵ることのないたまご
それはずっとずっとたまごのまま
殻しか見てもらえない
脆い殻に閉じこもる
簡単に割れるのに割れない
しろいしろい殻
中身を知ろうとする人はいない
どろどろと蓄えられた栄養
温められなかったたまご
それは孵りゃしない
そして腐っていく
ああ、臭いね触りたくない