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高校生になってから2ヶ月がたった。そこまで長くは感じなかったが、少し学校生活に慣れてきた用に思える。しかし、これからテストやら部活やらでこれから忙しくなることを思い憎たらしいほど青い空を見て溜息をついた。
その時ふと、隣の空いた席が目に入った。窓際にある日当たりのいい席である。
入学式の日から一度も登校していない。名前は紹介されたが、見たこともない。同中のやつはいないらしい。はじめは、病気だとか家の都合だとか言われていたが、2ヶ月も学校に来ていないと不良だとか極道の若頭だとか根拠のない噂も立ちはじめた。
俺はあまり気にしていなかったが、ここまで来ると気になってくる。まだ、授業が始まらないので空いた席を見ながら机に突っ伏した。
しばらくすると、教室の入り口からざわざわと騒がしくなってきた。どうせ、部活の先輩である及川先輩でも来たのであろうとあまり気にも留めなかった。
「おはよう」
透き通った声が頭上から聞こえた。目線だけ声の聞こえた方に向けると、黒髪黒目で華奢な美人の女子が立っていた。
「あ、はじめましてだったね。苗字名前っていうんだよろしく」
「・・・よろしく、俺は国見英」
「国見くんね。ごめん、あとで今までのノート見せてもらってもいいかな?」
「いいよ」
苗字は席に座りながらそう言った。俺は断る理由もないので了承した。
授業が始まってから隣が気になり、チラチラと眺めてみた。苗字は真剣に授業を聞いておりこちらには気がついていないようだった。
綺麗な黒髪を耳にかける仕草にドキッとする。色白い首筋に垂れる髪がどうも色っぽく感じ、思わず目を逸らした。胸の高鳴りに動揺しながら、読んでもいない教科書に目を通すも内容が一切入ってこない。
気が付かれないように深呼吸をしてもう一度苗字を盗み見る。すっと通った鼻筋に、ちいさな唇、白い細い首筋に目が惹かれる。ずっと見ていたいくらいだ、と思った時バチっと苗字と目が合った。
気が付かれた。
苗字は偶々俺と目が合ったと思っているみたいで、軽く微笑むとすぐに黒板を見つめる。
その笑顔に俺は惹かれたのだとおもう。
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