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「ああ、刹那。訓練お疲れさま」
「・・・ああ」



 シュミレーションを終えた刹那に声をかけると、短いながらも返事をしてくれる。初めて会った時よりも幾分良くなったが、まだまだ無愛想だ。
 少しの成長が微笑ましく思えた私は笑みをこぼしていたらしく、若干眉間に皺を寄せていた。



「ごめんね」
「・・・・」



 私よりも少し高い位置にある頭を撫でる。
 17歳という若さでガンダムマイスターとなった少年。若干の哀れみを抱きながらもこの少年に頼るしかないと思う一面もある。



「これから予定は?」
「特には無い」
「なら、これから整備に行くけど来る?」



 イオリアの計画実行まで時間がない。最高のコンディションで出撃をするためにマイスターの訓練はもちろん、ガンダム事態の整備は欠かせなかった。



「今日はエクシアとデュナメスなんだけどね。私はエクシアの方を担当しているから」



 エクシアと名を出すと、少しだが目を開いた。本当にガンダムが好きなんだなと思う。
 じゃあと軽く手を振って刹那に背を向け、整備の方に向かおうとすると何か後ろから引かれる。少し驚き振り合えると、服の裾をつまむ刹那がいた。
 その時の私は鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしていただろう。
 無表情で私を見上げる刹那に何を返すべきなのか迷っていると彼の方が先に口を開いた。



「行く」
「へ?・・・あ、うん。待ってる」



 それだけを言い残し刹那は立ち去っていった。残された私はよく分からず、ガンダムに向かう。
 移動中に思ったのだが、さっきのそれは刹那の甘えだったのかもしれない。そう思って振り返ってみると小さくだが刹那の後ろ姿が見えた。
 目を凝らしてみると若干だが、刹那の動きが鈍いように思える。



「かわいいなあ」



 くすっと笑い、私は再びガンダムに向かった。


title:tenuto

 
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