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血をぬぐいながら立つ傷の男。ふと目が合ってしまった。男は私を認識すると、目を見開き顔を歪めた。
「白い髪と青い目、あの時あの男の隣にいた・・・!!純白の錬金術師!!!!」
右手の拳を血が出そうなほど握り、怒りという感情をあらわにして私に殺気を飛ばす。交戦する気か、と万年筆を握りしめた時大佐が私の前に立った。
傷の男は冷静さを失いながらも、分が悪いと思ったのか道路を自分で破壊し、包囲網を抜けていった。
負傷者も多く、エルリック兄弟は腕や鎧の一部を破壊され大けがともいえるだろう。
「これはこれは、苗字少佐ではありませんか!」
「アームストロング少佐、お久しぶりですね」
アームストロング少佐と暑苦しい握手を交わす。昔、中央にいた時に少し話したことがあった。
彼は素直で、前向きで、そしてお人よしだった。私はそんな彼がすごく苦手だった。
「名前・苗字少佐!無線です」
「はい」
憲兵の人が駆け寄ってくる。憲兵に感謝しながら軍の無線機を借りた。
無線を手にし、軍からの連絡を受ける。簡単に言うと、それだけ元気ならば中央に戻って来いということだ。もちろん、医者としてではなく軍人として。
あとは軍法会議で、今までの清算を行うらしい。早ければ明日にでも中央に来るようにということであった。
まあ、医者ではなくなるため今よりは自由にできるか。
「名前少佐!車の準備ができましたので、同行をお願いします」
「私もですか?」
ホークアイ中尉が敬礼し、車の扉を開く。
私は無関係なのだが、と思っているとマスタング大佐が呆れた表情で助手席から私の顔を見つめる。
「決まっているだろう、君は目撃者なのだから」
「はあ、そうですか」
わかりました、と言いながら後部座席に乗り込む。
ホークアイ中尉は扉を乱暴に占めると、運転席に乗り込みアクセルを踏んだ。
「それで?先ほどの無線は何だったんだ?」
「ああ、軍法会議に呼ばれただけですよ」
「えっ」
「軍法会議だと!?」
大佐と中尉は大きな声を出して驚いた。
何か変なことを言ったのだろうか。私は疑問に思った。
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