恋の予感


仕事の休憩中、スマホの通知を見て少し胸が温かくなった。

LINEを開いてそれを読んでいると、「なにニヤついてんねん」と目の前に座っていた颯太がいつものようにツッコんできた。

まぁ気にしない。

こいつは色んなものにツッコみたい年頃なんだから。



「なんだ!?彼女か?」

「え…?」

「はぁ!?マジ?」

「違いますって!大樹くん、テキトーなこと言わないでくださいよ」

「勇征が満更でもない顔するからだろ!紛らわしい」



大樹くんの質問に焦りつつも、心は少し高ぶっていた。

彼女じゃない。

まぁそれは、本当のことだ。

でもそれは時間の問題っつーか、俺にとっては不本意っつーか。

もう一度トーク画面に目を移すと、了解の代わりのスタンプを送った。



「いや、完全にニヤけてるやん!勇征くん」

「え?そう?顔に出てた?」

「見せびらかしてるやんそれ」

「いやぁ、嬉しいことを抑えるのって難しいよねぇ」

「うわ、なんすかその顔。うわー。それで撮影したらファン100人は減りますよ」



颯太のこの程度の言葉は、通常営業。

トゲトゲしいツッコみも今じゃBGMみたいなもので。

そんなことも気にならないくらい、今の俺は仕事終わりのことしか考えてなかった。

- 2 -
prev next
novel / top
ALICE+