プロローグ


男たる者、強くて包容力がなくてはならない。


――そんな決まり、世の中にないけど私にはある。

世の中の男全員にそれを期待してはいないけど、彼氏にするならそうでなくてはならない。

もちろん顔が良いに越したことはないけど。

それだけで中身のない男なんてパスよパス!

男として、ましてや彼氏だなんて認めない!

これは私が決めた、私の男に課す絶対条件。


そう思うようになったのは、一つ前の恋が終わった後だった。

私の中での理想の彼氏像は、恋を重ねるごとにその輪郭がハッキリしてきて。

その理想に近い人を私は求めていた。

それ以外の男はどうでもよかった。

つーか興味ねぇ!


そんな私に今日も求愛してくる――年下のオトコ。


- 1 -
 next
novel / top
ALICE+