リンクスの修復の工事は、直ぐに始まった。そして、一日で綺麗に直してくれた上、割れたグラスや壊れた椅子等も全て弁償してくれた。

目をまん丸くして、綺麗に直った店を見渡す春樹に、今回の事のいきさつを説明するのに苦労した。

確かに、あの品田と東城会の会長が高校の同級生で、尚且つ親友だったなんて、自分もいまだに信じられない。


「まあ、でも結果的には良かったじゃん。これで、利子無しで借金返していけば良いだけなんだからさ。俺、品田さんには素直に感謝するよ」

「……うん、そうかもね」

なつみは曖昧に答えて笑った。







「はあぁぁ……退屈だなあ……」

入院してから一週間過ぎた。

個室というのは、プライバシーは守られるが、一人っきりの時間が長い分退屈なものである。

傷口が開くからと、看護師に厳しく言われているが、どのみち痛くて歩きまわる事も出来ない。

窓から見える青空をぼんやり眺めていると、ドアがガチャリと開いた。

「品田さーん。やっほー」

「マリンちゃんっ!!」

「もうっ!!入院したって聞いてビックリしちゃった」

明るい声でマリンが部屋に入って来ると、無機質な病室が一気に華やかになった気がした。

マリンは椅子に座ると心配そうにベッドに座る品田の顔を覗き込む。

「金崎組に一人でカチコミかけたって、ほんと?」

「凄い言葉知ってるね」

苦笑いする品田に反して、マリンは真顔で訊いた。

「……なつみちゃんの為に?」

その問いには答えず、品田は微笑む。マリンは「ふーん……」とだけ言うと、つまらなそうに外を眺めた。

「そうだ、マリンちゃん、取材の事なんだけど……」

「うん?」

「止めるよ」

え?とマリンは驚いて品田を見る。

「マリンちゃん、お店出すんだよね?だったら、君が風俗嬢だったって事実、なるべく広めない方がいい」

「でも、私の取材結構お金になるんでしょ?別にそんな事気にしなくていいのに」

すると、品田は真面目な顔で首を小さく横に振った。

「君のイメージを落すような事を俺自身の手でしたくないんだ。これでも、マリンちゃんの夢、応援してんだからさ」

「品田さん……」

マリンは品田を潤んだ目で見つめる。

「ねえ、品田さん。最近シてる?」

「へ?」

マリンの手が、質問の意味がわからずキョトンとする品田の股間へと伸びる。

「病院じゃ自分で処理もしにくいでしょ。溜まってるんじゃない?」

形のいい唇が、艶っぽく吊り上る。

入院着の上から優しく擦られると、それは直ぐに膨張を始めた。

「ほら、もう反応してる」

「ちょ……マリンちゃん。ここ病院……」

「すぐ気持ちよくしてあげるから」

綺麗にネイルの施された指で、既に大きく硬くなった筋に沿って、根元からツツッとなぞり、亀頭を手のひらで包み込むようにやんわりとさする。

「ぅあ……それ……ヤバ」

布を隔てているとはいえ、久し振りの刺激に品田の口から甘い吐息が漏れる。

「ふふ……いい顔」

さすが、神室町ナンバーワンの風俗嬢。男が悦ぶ場所を、ピンポイントで攻めてくる。

マリンは品田の顔に、自分の顔を近付け唇を重ねた。
辛うじて繋ぎ止めていた僅かな品田の理性も、それで吹っ飛んでしまった。

「はっ……うン」

どちらともなく舌を絡め、口付けは更に深くなる。

品田の手が、マリンの後頭部へ伸び髪の毛をクシャリと掴んだ。

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