始まり

1番


私、苗字名前は最近なんやかんやと忙しく、ゆっくり過ごせていなかった。やっと一段落し、自分のベットに横になり微睡んでいた。至福の一時を味わっていた。



『そんな時にいきなり呼びつけられて書類整理をやらされる人の気持ちが分かりますか!?クラッカーさん!!!』

「知るか。」

ここはビスケット島、ビスケット大臣の城のような屋敷の執務室。2人の男女が作業をしていた。

部屋のデスクの上に山のように積み上げられた書類。しかも、その山はひとつではない。これを種類ごとに分けて、適切な処理をしていかなければならない。先程からかなりやっているのだが、一向に山が小さくならない。なぜだろう、不思議だ。もしかして、不思議なことが起こるという偉大なる航路だからなのだろうか。

「さっさと手を動かせ。」

『もー!私は今頃ぬくぬくと眠れていたはずだったんですよ。というか、どうやったらこんな量の書類が溜まるんですか!!』

「お前がちょこまかと逃げるからだろうが。おれはさっさとお前を連れて結婚式を済ませ、この書類の山を片付けるはずだったんだ。それを、島から島へ移動し挙句の果てに海軍に助けを求めようとしやがって。」

『いやいや!いきなり目付き悪くていかつい悪人顔の人から嫁として連れていくと言われたら誰だって逃げ・・・・・・って嘘ですよ!嘘!まさか私がクラッカーさんのことを悪人面だなんてそんなこと思ってる訳がないじゃないですか!・・・っていったぁあ!!!!』

がんって殴られた!グーで殴られた!

「危うく結婚式のあるお茶会に間に合わない所だった。お前のせいだぞ。」

『それ私悪いですか!?』

この私の隣で書類整理をやっている背が高い男はクラッカーさんといい、一応私の夫だ。

つい十何日か前に知り合い、つい昨日結婚式をした。スピード婚なのではない。政略結婚だ。親が闇の世界の権力者で世界を放浪していた所、親に勝手に結婚を決められていた。そして私はビックマム海賊団に捕まってしまったのだ。

私は自由が大好きなので、逃げ出そうと考えているが腕輪がはめられていてそれが出来ない。まぁ、いつかは絶対逃げ出してやるけど今の所はこの国トットランドの観光を楽しむ予定だ。来たことの無い場所を見て回るのは楽しいからね!

『ところで気になったことがあるんですけど、クラッカーさん随分甘い匂いがするんですね〜!ビスケット大臣だからですか?』

「ああ。(それはおれは今、鎧を纏っているからな。こんなにも近くにいるんだ気づけよ。むしろなぜ気づかない!)」
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