俺のもの*
朝、カカシが目を覚ますと腕の中に●●●の姿はなかった。姿どころか●●●の服も靴も何もかも無かった。
ガックリとしながらふと指先を見ると、少しだけ赤い血が付いていた。●●●がカカシを受け入れた証拠だ。
昨日のことは全て俺の願望だった…なんてことはないようで安心した。
さっとシャワーを浴びて病院に向かう。
病院に居るはずの●●●の姿を探すが見当たらない。いつもすぐに見つかるのに。
「カカシさん、いま●●●さんから言付けで…うちはサスケさんは明日には退院できるそうですよ」
病院の看護師がカカシにそう伝える。
「…そうですか……で、●●●は?」
「私に言付けて慌ててどこか走って行きましたよ」
「……………」
「今日の●●●さんはどこかおかしいですね。見ました?あの首元…若いって羨ましい!」
看護師はふふふと笑う。
「ああ…首元……」
昨日の夜、カカシは●●●を抱いた高揚感でなかなか寝つけず、先に寝てしまった●●●の身体を弄んでしまった。
誰が見ても分かるくらいに●●●の身体の至る所に『俺のもの』という赤色の痕を付けた。
看護師が言っているのはそれの事だろう。
カカシがふと窓の外を見ると、キョロキョロしながら資料保管室に入って行く●●●が見えた。
いたいた。
カカシは●●●に続いて資料保管室に入る。
薄暗い中、沢山の棚が並ぶ図書館のような場所。俺ら以外の人の気配は…ない。
棚と棚の間で背伸びしている●●●を見つけた。昨日の夜、やっとこの腕に抱いた愛しい女の姿を見るだけで俺の心臓は高鳴った。
後ろから抱きしめてやろうかとも思ったが●●●が手を伸ばす先を見ると俺の名前が書かれた書類。
「これ?」
「そう!」
「はい」
「ありがとう!」
●●●は真剣な顔をしながら俺の過去の怪我の資料を読み始める。愛しい女が自分のことをこんなに気にかけてくれていると思うと正直嬉しい。
「ま!昔のことだよ」
「でもかなり深い傷みたいだよ、この数値は傷の重症度を示してるんだけどね…手裏剣で負った傷にしては高いよ」
「…へえ。あの時は俺も鈍かったからなぁ」
●●●はわざわざこの資料を見るためにここに?看護師に言付けまでして俺から逃げてたんじゃないのかね。ま、逃がさないけど。
「本当お前は集中し出すと周りが見えないね」
「え?でもまだ1冊目………………」
「はー…俺よく忍者学校の図書室に●●●を迎えに行ったっけなあ」
そう言うと驚いた顔で俺を見る●●●。
「えっ!!カカシ!」
●●●は俺から距離をとる。が、まず俺に気付くのが遅い。
「何よその反応…傷つくんだけど」
「い、いつからいたの?」
「んーさっきから」
「あの……ここは関係者以外立ち入り禁止で…」
「……へえ、そっかあ」
カカシは●●●を棚に追いやる。
俺を見て怯えたような●●●の目は俺を昂らせる。
「じゃあ…誰も来ないね」
カカシは昨日●●●に触れたばかりなのにもうすでに●●●を渇望していた。
触れたくて触れたくて仕方ない。
「あ、あの」
「シー……」
カカシは我慢できず喋ろうとする●●●の唇を奪った。柔らかな唇に下半身に熱が集まる。
「あ…は…………っ…」
「●●●…好きだよ…」
溢れる●●●への想いを口にせずにはいられない。両思いな今、俺は無敵だ。
身をよじる●●●を強く抱きしめる。●●●の身体はこんなに柔らかく優しい匂いだ。
「こ、こんなとこで……んっ」
家以外の場所だからか必死になって逃げようとする●●●の足を少し開いて自分の膝を入れ込む。●●●の両足が俺を追い出そうとするがその程度の力じゃどうにもならない。
「あっ」
●●●の口から声が出たと同時に、部屋の奥から物音が聞こえた。
「だ、誰かいるよ…やめて」
「………」
●●●の乱れる姿を誰にも見せたくない、と思う自分と、俺の腕の中で「女」になる●●●を見せびらかしたい、と思う自分がいた。
「あ…や、やめて」
●●●の胸は服の上からでも十分柔らかかった。●●●の胸を揉むカカシの手は止まらない。もっと触れたい。
カカシが●●●の着物の中に手を入れて直接胸に触れようとした瞬間
コーン…コーン…コーン…
昼休憩の終了を知らせるベルが鳴った。
その音を聴いてカカシは●●●を解放した。
「………続きは家でね」
「…………」
カカシはサッと目の前から消えた。
ふー…●●●を目の前にすると止まらなくなる。これは重症だな。煩悩を消して…修行に励むか。
カカシがポッケに手を突っ込むと何か入っている。昨日カカシが●●●に似合いそうだと買ったかんざしだ。そういえばまだ渡していなかった。
●●●は喜んでくれるかな。
カカシはかんざしを大事そうにポッケにしまい、修行を開始する。
夕刻になり、そろそろ●●●の病院勤務が終わる。迎えに行こうかな。
サスケが退院したら毎日修行漬けになる。一緒に帰るなんてことはできなくなるだろうから今日くらいは…。
木の上から病院を見ていると●●●がカバンを持って出てきた。真っ直ぐ俺たちの家に向かって歩いているな、と思ったら突然向きを変えて走り出した。俺は素早く先回りした。
「●●●…どこ行くの」
●●●は驚いた顔で足を止めた。
「昨日、アパートの窓ガラスが割れちゃって…直しに行かないと」
「じゃ俺も行く」
「えっ!…なんで?」
「なんでって…ダメなの?」
「……ダメ…です」
「そこで砂の我愛羅と会うから?」
●●●のカカシを見る顔がみるみる赤く染まっていく。
『抱きかかえられて口づけまでしておった』
パックンの言葉が頭の中をぐるぐるまわる。昨日と同じ真っ黒い感情が湧き上がってくる。
「図星?俺…浮気は許さないよ」
「あの…これには訳が」
「昨日我愛羅とアパートで何してたの?」
我ながら…こんなに余裕がないとはね。
浮気の一つや二つ許してやってもいいのに…●●●だけは誰にも触れさせたくない。
「●●●は俺のモノでしょ」
「………あの…ガラス直したらすぐに帰るから」
そう言って●●●はタタタッと走っていった。
跡をつけることは容易いけど昨日パックンがアパートの位置を教えてくれていた。家に帰って地図を見ればすぐわかるだろう。
「訳ってのも気になるし…少し様子を見るか…」