蚊帳の外*






俺は難しいランクの任務を片付けてさっさと任務報告書を提出する。

今日は忍者学校卒業試験。
●●●の合否が気になっていた。

受付の忍から はい結構です、と返事をもらうと一目散に●●●の家に向かう。

任務のあとは泥だらけなので、
シャワーで泥を落とす為に●●●んちの隣にある自宅へ一度戻ることにした。
熱いシャワーをカッと浴びると泥と一緒に疲れも一緒に流れて行くようだ。

体をふき、紺色の部屋着の下を履いて熱を冷ますため上半身は裸のまま家の中をうろついた。
明日も●●●んちからそのまま行くだろうから、鞄の中に持ち物を詰めて着ていく服を出しておく。
ふと窓から家の中にいる●●●が見えた。
洗濯物でも畳んでいるのか服を何枚も何枚も広げて持ち上げている。
明日着ていく服でも見繕っているのだろうかなんて考えながらしばらく眺めていた。
●●●は選び終えたのか立ち上がって
窓際で額当てをじっと見つめる。
額当て持ってるってことは合格したんだなと安堵する。
俺が自分を眺めているなんて●●●はカケラも気づいてないようだ。
忍者がそれでいいのかね、と思う。

心なしか切なげに額当てを見つめる●●●を見て、俺はなにか言ってやろう、と●●●の家に急ぐことにした。