獅音正解と後輩ちゃん_4
「なあナマエ。毎年獅音の誕生日に、メリケンサックをプレゼントしていると聞いたんだが……本当か?」「事実です。けど誰から聞いたんですか?」
鶴蝶さんからそう聞かれて私はそう答えた。その通りだ。その昔、獅音先輩に誕プレをせびられたものの、何も思いつかず、ネットショップで適当に見つけたメリケンサックをプレゼントした。いつも使ってたし。
そうしたら、大層喜ばれてしまったのだ。以降彼の誕生日プレゼントと言えば、メリケンサックを贈るようになったのである。割とガンガン使うから消耗品扱いらしい。
「……本人が『これはナマエからのプレゼントだ』と自慢げに話していたので気になってな」
「気に入ってもらえてるなら、ひと安心です。私も一応似合いそうな物選んでるつもりでいたので」
「……そうか。ところで」
「はい」
「もうじきナマエも誕生日だろ? 何か欲しい物とかないのか?」
「特に無いですね」
「何もないってことはないだろう」
「あるはずなんですけど、パッと出てこないというか……」
チラリと鶴蝶の後ろに視線をやる。サッと隠れたけど、あの逆立った金髪は獅音先輩だろうな。
「鶴蝶さん」
「お、欲しいもの思い出したか!」
「いえ。もし獅音先輩に頼まれたんなら、こう伝えてもらえますか。『直接聞きに来てください』って」
私は先輩と一緒に過ごせるなら、なんでも嬉しいんですよ、って伝えてやるから。
