獅音先輩と後輩ちゃん_3
ナマエが天竺のアジトに向かったら、まだガランとしていた。いたのは獅音だけ。自称情報屋として、天竺に重宝されているナマエとしては、天竺のシマを荒らす「おい」
「はい?」
「状況は」
獅音がナマエをじっと見据える。短く聞いてくる姿は、普段の荒れ狂う姿とは違って底知れない恐怖を感じさせる。
「後でお話ししますよ。他の人たちも揃ってからのほうが、1回で済みますし」
「ンなモンどーでもいいンだよ。オレの質問には黙って答えてろ」
ナマエはまじまじと獅音を見つめる。獅音の表情は不愉快そうに歪んでいく。
「何ボケっとしてんだ。答えろや」
「ああすみません。獅音先輩、そう言う表情と声も作れるんだなって思って」
「テメェ喧嘩売ってんのか?」
「違いますよ。何のかんの言って、
「やっぱ喧嘩売ってんじゃねーか表出ろぶちのめすぞ」
「先輩めちゃかっこいい、って言いたいんですよ」
数秒の間。それから間を置いて、天竺の特攻服ばりに真っ赤になる獅音。そのまま何も言わずに逃げ出した。照れる顔は、打って変わってとても可愛い。
それと入れ違いに、四天王や他の幹部が入ってくる。イザナと鶴蝶もいた。
「……獅音のヤツ、顔真っ赤だったけど。オマエ何した?」
ナマエはイザナにそう問われたが、彼の名誉のため適当に濁しておいた。多分バレてるだろうな、とは思うけど。
