─…
──…
───…
「………!!……が…………!!」
「……!!……!!!」
遠くに聞こえる慌てた声。
──あれ…?
──私は……
『…ん』
そっと目を開ける。
『えっ……?』
そこに広がるのは、見たこともない景色。
少なくとも、故郷の島ではないことは確かだ。
そうか、私──…
『死んだの、ね…』
「いいえ」
『!!』
突如響く、落ち着いた女性の声。
振り向くと、声の主と思しき人物の姿。
女性は少女に歩み寄る。
少女は警戒し、身構えるが…
「大丈夫、あたしはあなたの味方」
女性はしゃがみ、少女の頬を撫でる。
『み…かた……』
「全部、見ていたわ」
『…っ!!』
おぞましい光景が甦る。
あれは紛れもなく現実だったのだ。
『し、ま……なくなっ…ちゃ……みんな…みんな………!!!』
少女の瞳から、ぼろぼろと大粒の涙が零れ落ちる。
女性は辛そうに顔を歪め、黙って少女を抱き締めた。
「あなたは 来るべくしてここに来たの」
『っ…どういう…事?』
「…今はまだ、"時"じゃないから……」
女性は少女の額に手をかざした。
───スッ
少女はそのまま、眠りに落ちた。
「時が来るまで 待ちなさい」