再会と再戦 木葉のの様より
烏野高校と音駒高校。
幾度となく練習試合を重ねても公式の舞台で、兵陣を交えることは一度叶わぬまま、両監督は引退。それを機に両チームは衰退の一途を辿ることとなる。
しかし今、因縁の再戦開始!
「「ああっ!!?」」
その記念すべき試合前に2人の声がこだまする。
「研磨、音駒だったのかよ!?」
「おま、結、なんで烏野にいんだよ!?」
「いやぁぁ!研磨!なにその頭!?プリン!」
「ちょ、無視すんなよ結!」
黒尾と研磨の幼馴染である結は、高校入学を機に宮城に引っ越していた。携帯を持っていなかった当時、連絡する手段はなく、黒尾は結がマネージャーをしている事は知っていても、学校までは分かっていなかった。
「お前なぁ、転校先ぐらい教えとけっつーの!」
「ごめん鉄ちゃん、スマホ買ったの一昨年の夏でさ、すっかり忘れてた」
「でもさ、サプライズみたいでびっくりしたでしょ?」
「そんなびっくりいりません」
彼女の抜けたところに呆れながらも、東京にいた時と変わらない明るさにほっとしていた。
「何、結音駒の主将と知り合い?」
「うん、鉄ちゃんとセッターの研磨は幼馴染なの。鉄ちゃん、こっちは主将の大地」
「へぇ…名前呼びとは仲良しなことで…
俺は結の幼馴染で、音駒の主将、黒尾鉄朗です。
今日はよろしくお願いします」
「俺は結のクラスメイトで主将の澤村大地です。こちらこそ、よろしくお願いします」
がっちりと握手を交わすも、お互いに、こいつは食えないタイプの奴だと直感した。ジェラシーは少なからず入っている。
しかし結はそんな事はつゆ知らず、研磨の髪の毛についてのショックが隠しきれていなかった。
「研磨ー、よかったバレー続けてたんだね」
「うん…結姉も。また会えてよかった」
「もー、嬉しい事言ってくれるねー!」
「おら、俺には何もねーのかよ」
黒尾はそれを見つけると割って入った。
「鉄ちゃんにも、会えてよかったよ」
その笑顔を見ただけで、さっきまでの不満も嫉妬も全部吹き飛んでしまう自分のチョロさに呆れた。
「うちのチーム凄いよ!鉄ちゃんたち負けちゃうかも?」
「なっ…ぜってー負けねぇ」
それだけ話すと、結は澤村に呼ばれて烏野のコートへ走った。
「ねぇ大地」
「どうした結」
「研磨、本当にすごいから。注意した方がいいよ。もちろん鉄ちゃんも。2人のいるチーム絶対油断ならないから」
「?」
この言葉を澤村が実感するのは、試合が始まってからの話だった。
俺たちは血液だ
滞りなく流れろ
酸素を回せ
脳が正常に働くために
行くぞ!
円陣を組んで、掛け声をかける黒尾に他のメンバーも答える。
「クロ、今のやめない?なんか恥ずかしい…」
「いいじゃねぇか」
「でもほら、結姉も笑ってるし…」
研磨の言葉に黒尾がコートを見ると、お腹を抱えて震えている。
「血液…酸素っ、しんぞ…っ、鉄ちゃ、まだ中二びょっ…やば、」
さすがに恥ずかしくなったが、ここで辞めるのはなんか負けた気がした。
「……このままでいく」
「あっそ…」
烏野vs音駒 因縁の対戦
ゴミ捨て場の決戦がスタートする…!