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手繰り寄せた糸の先



起きたら指に糸が巻きついていた。それは私以外誰にも見えないらしく、でもそれはどこかへと伸びていた。動く度に揺れて、今にも切れてしまいそうなほど細い糸だが、なかなかに切れなかった。私はその先に何があるか気になり、足を進める。辿り着いた先には笑顔を浮かべた貴女が居たので、私は笑った。