「やっと丸く収まったのね」
「本当にやっとだな」
迷惑を掛けた野薔薇恵に交際報告をすると鬱陶しげな言葉とは裏腹にとても穏やかな表情を向けてきた。
恵には特に迷惑を掛けてしまったので改めてお礼がしたいと思い近付いた。
「なに?悠仁」
恵に声を掛ける前に後ろから抱きついて来た悠仁に体重を掛けられる。重さによろけると恵が支えてくれようとしたのか手を出してきた。
「だめ、名前はもう俺の彼女なんですぅー」
「知ってる。もう好きじゃないから安心しろ」
「もうってどういうことなん!?」
バチバチと火花が散っているような気がする。悠仁もやきもちを前面に出すのか、初めて知った。というか…
「その言い方はちょっと悲しいんだけど」
「術師としては尊敬しているし友人としては好きだ」
「恵ぃ…!」
スーパードライな恵の口からそんな言葉が聞けるなんて…!いつものように手を伸ばそうとしたがそれは悠仁に阻まれた。
「ちょいちょい、彼氏の前でいちゃつかないでくれますかー」
分かりやすくいじけて頬を膨らませる悠仁が可愛くて本能のまま抱きついた。
「Loveは悠仁だけだよ」
「名前…」
「うぇぇぇええ甘すぎグラブジャムンかよ!!伏黒塩持ってきて!!!」
「今日だけは許そう」
「…そんな顔しといて許すのかよ」