ヌガーグラッセ



桜色の小ぶりの唇が、差し出された銀の匙を前にひどく緩慢に開かれる。ひやりと甘く濃く、それでいて軽やかに立つ芳香が、ほんの一瞬覗いたあの飴玉のように赤い舌の上に広がっているのだろう。うっとりと細められた青が蕩ける。薄い喉が物欲しげに鳴る。こぼれた声は、もう一度、と甘くねだった。


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