タイトルを考えるのが死ぬほど苦手

 
2021/05/13


 いつだって女の人を追いかけている姿は本当に楽しそうで思わず頬が緩んでしまう。その微笑みを振られた姿を情けないと思われたと勘違いしてるサンジくんは涙こそ流していないけれどうるうると瞳を濡らしてしょんぼりしていて私より大きいのに愛らしい小動物のよう。だからつい、思わず手を差し伸ばして頭を撫でてしまった。唐突に失礼だったかな、なんて思う暇もなく途端に潤んでいた瞳がふにゃりととろけてハートになったのを見て今度こそ声に出して笑う。サンジくんも嬉しそうに笑い返してくれた。
 海をとんでもないスピードで泳ぎ、言葉通り空を駆けることができるサンジくんは自由に羽ばたいているけれど、こうしていつも結局はこのきらきら光り輝く髪をたなびかせてこの船に戻ってきてくれる。撫でさせてくれる。それに、どれだけ女の人にうつつを抜かそうとサンジくんがこの船のクルーをいつだって一番に気にしてくれているのを理解しているから私はやきもちを焼く必要がないのだ。