二人きりの夜


「うん、うん分かった。お大事にね!」
「安室さん、大丈夫だって?」
小鳥との通話を切ったコナンに蘭が話しかける。
「多分過労だから、薬飲んで寝かせたって。明日良くなってれば合流できるってさ!」
「そっか、良かった…。それにしても…小鳥ちゃんと安室さんって付き合ってるのかな…。」
「蘭姉ちゃん、早くいかないと舞台始まっちゃうよ〜!」
コナンは蘭の腕を引いて会場へと促す。正直舞台に興味はないが、怪盗キッドがいつ宝石を奪うつもりなのかまだ判断がつかない以上、彼から目を離すわけにはいかない。少し深呼吸をして、真剣な面持ちで席に着いた。

――同時刻、汐留ホテル

ぼんやりと意識が浮上する。降谷は何度か瞬きをして焦点を合わせた。真っ白い天井を見つめながら今の状況を考えて居れば、視界に見慣れた色の髪が映り込んでくる。
「あ、零さん起きました?紅茶淹れたんでどうぞ、頭痛が良くなりますよ。」
「小鳥…ありがとう。ごめんな、舞台観たかっただろう?」
「良いんですよ?私には舞台よりも零さんの方がずうっと大事。」
もぞもぞと起き上がる降谷にカップを渡し、彼女はベッドの隅に腰かける。先程よりだいぶ顔色が良くなっていて少し安心した。
「…キッドの事は彼に任せるしかない…キッドと言えば小鳥、ちょっとこっちに来い。」
「え。」
降谷零の顔でにっこりと笑う彼に小鳥は背筋を凍らせる。何とか逃げようと模索するも対格差には敵わなく、あっさりと腕を引かれてベッドに組み敷かれた。
「ぐ、具合悪いんじゃないんですか…。」
「お前の看病のおかげで十分良くなった。それより…キッドに触られたのはここか?」
「うひゃ、あ…」
降谷の細い指がゆっくり臀部を撫で上げる。キッドはただのセクハラだったが彼は全く違った。まるで愛撫をするような背中を震わせる撫で方だ。次第に小鳥の身体から力が抜ける。
「零…さん…そんな、触り方…っ」
紅潮した頬を向ければ、すぐに唇を塞がれる。短いキスを繰り返しながら小鳥は自分の尻に何か固いものが当たっているのに気づき、そのまま目を閉じて身を任せた。
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