ドラッグストア
今日も今日とてバイトに精を出す。
ドラッグストアでのバイトは時給がそこそこ良くて、シフトも融通がきくというので受けたらすぐに決まった。
なんの目的があるわけでもなく、ただお金が無いと生きていけないのでとりあえず始めたけれどそろそろ半年が過ぎようとしている。
一度はきちんと就職したのだが…一身上の都合で辞めざるを得なくなり、貯金が尽きそうだったのもありとりあえずこのドラッグストアにバイトとして雇ってもらった。
人には恵まれている。体調を崩しやすく、シフトに穴を開けそうになっても、きちんと理解してくれて、無理しなくていいと言ってくれる。
こんな私にも優しい。それが、救いだった。
「新刊…あ、出てる。」
今日は午前中だけだったので、バイト帰りにあるマンガの新刊を買おうと本屋によった。
平積みにされ、一番目立つところに置いてある。映画の大ヒットでファンも増えただろう…名探偵コナン。
幼い頃から慣れ親しんだタイトルに思わず笑みがこぼれる。
映画館で観てからそのクオリティに驚き、数年ぶりに読み直したコナンは相変わらずの面白さで。新刊が出るのを楽しみにしていた。
「やっぱり赤井さんと安室さんかっこいいなぁ…ポアロでコーヒーとサンドイッチ食べたいっ!」
ついに手に入れた新刊を手に家へと急ぐ。バイト先は徒歩圏内だから、少しでも早く読むために駆け足になる。
それがいけなかったのだろうか。
階段につまづき、私の視界は暗転した…。