早いものでこちらの世界に来て二週間ほど経った。
大学にも問題なく通えていて、友人達にも悟られてはいない。
バイト先にも足の怪我のことを伝えて休ませてもらっているが、そろそろ復帰できそうである。
そんなわけで私はまぁまぁ充実した日々を送っているわけだが、今日は講義も何もなく、来週からバイトに復帰するため、その景気づけにポアロに行こうと向かっている。
怪我をした日に行ったきりだったが、もう歩くのも問題ない。それに、あむサンドも食べたい。というか、安室さんを見たい。安室さんを見ればバイトのやる気も出ることだろう。
そんな下心を持ってポアロに行くと…
「安室さん休みなんです。どうしても外せない用事だとかで…」
そんな説明を高校生にしている梓さんがいた。
特徴的な角とも言うべき髪型をしている女の子と、ショートに切りそろえた明るい髪の女の子。
「毛利さん…?」
「あっ、お久しぶりですね!みょうじさん!」
「だれ?知り合い?」
「私が怪我をしてしまった時に助けていただいたんです。お隣、いいですか?」
我ながら大胆なことだが、毛利蘭ちゃんと鈴木園子ちゃんの隣に座ってしまった。
残念ながらあむサンドは食べられないようだが、ケーキセットも美味しいと評判だからそれを頼む。
「へぇー!足はもう平気なんですか?」
「ええ。歩くのも走るのも大丈夫、痣になっていたのも治ったから」
「良かったです。本当に痛そうだったから。」
「痛かったよ。お風呂で何度叫びたくなったことか…」
「それは…でも治ってよかった。ヒビとか入ってたらって心配だったんです」
蘭ちゃんはほんとにいい子だよな…。
ポアロのケーキセットは、かなり美味しかった。だから、安室さんには会えなかったけど女子高生とも話せたし、良しとしよう。
バイト先はポアロからもそう遠くないし、バイト帰りによったっていいさ。
そういうことにしておこう。