私に覆いかぶさっていた土方さんが接吻を止め、そのままの至近距離で見つめられる。息が掛かる程のこの距離で土方さんに見つめられるとなると私の心臓が更に煩く騒いだ。
「急に話しておきたい事があるとか抜かしやがるから、それで会社近くの居酒屋で聞いたんだよ」
「そ…なんですね」
「違う部署のくせに何で苗字とアイツが面識あるのか…アイツの話聞いてたら居ても立っても居られなくなっちまった。 プレゼンの準備に追われて苗字が残業してるのを知っていたしな」
「じゃあ、プレゼンに使う資料を会社に忘れて来たっていうのは…」
「そんなの口実に決まってんだろーが」
ぴしゃりとそう言われまた深い接吻を落とされる。土方さんのする接吻は優しくて気持良くてとても幸せな気分になった。もっともっとこの幸せな時間が続いて欲しくて、朝になったらこれが全部夢だったらどうしようと思いながら土方さんの背中に手を回し、これから待ち受ける更なる刺激に期待した。
20170707
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