【ISLANDTV】呼んでみただけ

「皆のこと、いつもとは違う呼び方で呼んでみるね」

誰もいないことを確認して、小声でそう呟く東雲くん。いたずらっ子の顔をした後、東雲くんは辺りを見渡して誰か探し始めた。

「あ、村上」
ラウール「村上だけど、え、何!?」
「どしたの、村上」
ラウール「やだ! 奏多くんなんで!」
「ふふ、他のメンバーどこにいる?」
ラウール「あっち……」

不貞腐れたラウールくんが指さした方へ歩き出す東雲くん。

「あ、いた。蓮!」
目黒「え、どうしたの」
「なんでもないよ、呼んだだけ」
目黒「何もないの?」
「ない」
目黒「えー」

目黒くんをスルーして東雲くんが次に向かったのは、岩本くんのところ。

「ひーくん、何食べてんの?」
岩本「っは、何?」
「だから、何食べてんのって。教えてひーくん」
岩本「……タピオカ」
「美味しい?」
岩本「ん、おいひい」

次に東雲くんがカメラを向けたのは向井くん。

「こーじぃっ」
向井「えっ!! 何!? 何その可愛い言い方!!」
「え、さっくんの真似」
向井「佐久間くんかいな!! もー!!」
「こうちゃん、怒んないで」
向井「こうちゃん怒ってへんよ、こうちゃん怒らんことで有名やから」
「そう? じゃ次行くね」
向井「何、次って!? 俺は遊びやったん!?」

後ろで騒ぐ向井くんを置いて他のメンバーを探す東雲くん。次は誰かな。

「あ、しょっぴー」
渡辺「は?」
「怖っ」
宮舘「何してるの?」
「ISLAND TVだよ、涼太くん」
渡辺「は?」
宮舘「やっと涼太って呼んでくれたね、奏多」
「え、あ、えっと……」

宮舘さんの笑顔にたじたじな東雲くん。渡辺くんは「は?」しか言ってない。ゆり組と別れ、次に東雲くんが見つけたのは、ゲームをしている深澤くん。

「たーつやっ」
深澤「え、誰? 奏多? どうしたの?」
「呼んだだけ」
深澤「何なの? 俺のこと弄んでんの?」
「ん? うん」
深澤「恐ろしい子!」

白目をむく深澤くんを放置した東雲くん。残ってるのは阿部くんと佐久間くんだけ。

阿部「奏多〜?」
「ん、何? 亮平くん」
阿部「ご飯食べた?」
「まだ」
阿部「ちゃんと食べなさい」
「はーい。後で食べるよ」

そう言って阿部くんから離れた東雲くん。小さく「あ」と声が漏れる。カメラが向けられた先には佐久間くんの姿が見えた。

「だいちゃーん」
佐久間「あ! しの〜!!」

飼い主を見つけた大型犬のような満面の笑みで駆けてくる佐久間くん。

「だいちゃん犬みたい」
佐久間「んぇ? 何褒めてんの?」

にゃははと笑う佐久間くん。東雲くんとふたりでカメラに写ってポーズをとる。

「大介見つかったんでご飯行ってきます」
佐久間「ばーい」


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○○○ @xxxxx
最後東雲が佐久間の肩抱いてたんだけど????大介って呼んだんだけど????

△△△ @xxxxx
奏多がひーくんって呼んだ時の照の反応可愛すぎた

□□□ @xxxxx
しのに弄ばれるじーことふっか

◇◇◇ @xxxxx
あべさくの反応普通すぎてしの普段からあの呼び方なのかと思ってしまう

□□□ @xxxxx
てかしょっぴ「は?」しか言ってないwww

☆☆☆ @xxxxx
奏多、ラウのこと名前で呼んであげて🥺🤍
でもここでその呼び方するってことは普段名前で呼ぶことが多いってことだよね🥺だからあえてのあの呼び方なんだよね🥺


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「ラウール、ラウ、ごめんって。機嫌直して」

ISLAND TV用の動画を取り終え、さっくんとご飯に行こうとしたら、私は楽屋にいた照くんに手招きされた。何かと思い覗けば、中ではラウールが体育座りをしていじけていた。

「ラウ、ほらお菓子あげる」
ラウール「いらない」
「絵本も読んであげるから」
ラウール「いらない」
「……ラウール、ごめんね」
ラウール「何に怒ってるか分かってる?」
「ラウールだけいつもと違う呼び方、苗字だったことでしょ」
ラウール「……ん。俺の名前、もう呼んでくれないのかと思った」
「そんなことしない。ラウールはラウールだし」
ラウール「じゃあもっと呼んで」
「ラウール」
ラウール「もっと」
「ラウール」
ラウール「……足りない」
「ラウール、おいで」

腕を広げて待ち構えれば、子供のようにラウールが私の腕の中へとおさまる。

「ラウールだけ苗字で呼んでごめんね。他の呼び方思いつかなかったから。いつもラウール呼びだし」
ラウール「知ってる……」
「ラウール」
ラウール「何?」
「なんでもない。ラウールのこと呼びたかっただけ」
ラウール「奏多くん……!」
「何?」
ラウール「俺も、呼んでみただけ」

いっそう強く抱き返してくるラウールの頭を軽く撫でてやる。「子供扱い!」と怒る彼だったが、私からしたらまだまだ子供で可愛い最年少だと顔を綻ばせた。他の皆もこんな気持ちだったのかななんて少しだけ自惚れも挟みながら。


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