わたしがSnow Manになった日

それはあまりにも突然だった。
ジャニーさんに呼び出されて連れていかれた先で「You、今日からSnow Manだから」って言われて、目の前には真田くんと野澤くんを抜いたMis Snow Manのメンバーがいて。なんで私がって気持ちが大きかったけど、ジャニーさんが、とんと背中を押してくれてから覚悟を決めた。不安がなかったわけじゃない。むしろ不安しかなかった。

「……あ、れ」

ジャニーさんはいつの間にかいなくなっていた。……まあ、忙しい人だから仕方ないのか。

「はじめまして、東雲奏多です。よろしくお願いします……!」
阿部「よろしく。……でも、はじめましてじゃないよね?」

え、どこかであったっけ。……ダメだ。覚えてない。

「あの、ごめんなさい、たぶんはじめまして、です……。でも夢でなら会ったことあるかもしれません……」

小さく頭を下げると、周りからドッと笑い声が溢れた。え、私なんか変なこと言った?

阿部「ふふ、ごめ、あははっ! 奏多って面白いね。あ、勉強とか分かんないことあったらいつでも聞いてね」
「ありがとうございます……!」
深澤「てか今いくつ?」
「14です」
深澤「……若い」
岩本「やめとけって」

深澤くんと佐久間くん、渡辺くんは私より5つも年上なお兄さんたちだ。宮舘くん、岩本くん、阿部くんだって、4つも違ってる。……普段、仲のいいジュニアは皆、同い年か離れてても1つか2つ上くらい。嶺亜とか慎太郎とかは同い年だからタメ語で話すし、樹とか北斗くんとかも、年上だけどジュニア歴は私の方が長いからってのでほとんどタメ語で話す。だから、年もジュニア歴も上のお兄さんたちと話すのはなんだか緊張する。

深澤「今年受験?」
「あ、そうです!」
深澤「勉強のこと聞くなら阿部ちゃんがいいよ」

私の頭をぽんぽんと撫でて笑う深澤くん。その隣で「まあいいけど」って苦笑する阿部くん。……阿部くんってたしか上智大学行ってるんだっけ。
他のメンバーともまばらに挨拶を交わした辺りでその日は解散になった。
その日の夜は、緊張からの解放であっという間に眠ってしまった。夢の中で、私は誰かに手を伸ばしていたけれど、それが誰かは分からない。……ただ、その掴んだ手を離したくない、と漠然としかし心の底からそう思った。


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