浴衣撮影@
照くんとのananの表紙が出てから、有難いことに私には雑誌の表紙のお仕事が増えた。ちゃんと女性としての仕事が。1人での現場はひどく緊張するし、誰か相手がいてもそれが俳優さんとかモデルさんだと緊張してしまう。……人見知りなんだろうね、根本的に。でも今日は平気。皆でお仕事だから。Snow Manがいる現場はもはやそれが何処でもホームだから。きゃっきゃと騒がしいくらいが私には合ってるのかもしれない。
もうすぐ夏ということで衣装は浴衣。これまでは男物を着ることが多かったけど、今年は女性物。白にグレーのストライプ。真っ赤な椿が描かれたその浴衣は、袖を通しただけで胸が踊った。
スタッフ「すっごく可愛いです!」
「ありがとうございます……!」
髪も外ハネでぴょんぴょんってなってたり編み込まれたりしてて可愛い。
からんころんと下駄を鳴らして歩けば、スタジオである日本家屋の縁側にはもう9人とも集まっていて、私を見るなり、それぞれに感嘆を漏らしていた。
ラウール「奏依ちゃんめっちゃ可愛い!」
佐久間「やぁばい! マジでいい!」
スタッフ「今日なんですけど、ソロでの撮影と男性陣と東雲さんでのカップルショットもいただいていいですか?」
「えっ」
スタッフ「今日の東雲さん、いつにも増して凄く綺麗なのでカメラマンさんがぜひ撮らせてほしいって」
マネージャー「大丈夫です。よろしくお願いします」
二つ返事で頷いたマネージャーさんを横目に、他のメンバーへと視線を移す。満更じゃないって顔してる人が殆どで、1人だけ、翔太くんは凄くやりづらそうな顔をしていた。
スタッフ「じゃあまずソロ撮影お願いします。ラウールさんから!」
ラウール「はーい」
ラウが撮影している最中、私たちは近くで座って待機。隣に座ったさっくんが「超可愛い」って言ってくれて、思わず顔が緩んでしまう。だって嬉しいじゃん? 褒められるの。
スタッフ「次、東雲さんお願いします!」
「はーい」
新緑が綺麗な庭でからんころんと下駄を鳴らして歩いて、時折振り返る。ふにゃりと笑えばカメラマンさんが「いいですねー!」と親指を立てていた。
カメラマン「次、恋してるって感じの表情お願いします」
「えっ」
まあまあな無茶ぶりだ。どうしよう。恋なんてしたことない。……浴衣デートに行くのかな。ここで待ち合わせ? ふふ、考えたらなんかドキドキしてきた。不意に、カメラの向こうにいるSnow Manに目がいった。きっと、私の待ち合わせの相手は彼ら。いつもとは違う装いに新鮮さを感じつつも、でもやってることは普段と変わらなくて。何やってんだろ、なんて思ったら不意に笑みが溢れた。
カメラマン「いいですね! 素敵です!」
向井「うわ、今の奏依ちゃん、めっちゃ可愛い!」
岩本「康二、ガン見しすぎ」
順番待ちしてるメンバーが色々話しててるのが聞こえてなんかやりづらい。てか笑っちゃいそう。
カメラマン「はい、OK!」
スタッフ「次、渡辺さんお願いしまーす」
次々にメンバーが呼ばれていくのを横目に既に終わった組でのんびりした。ラウと今年の夏は何したいって話になって「また花火したいね」って話したり「今年は海も行きたいね」って話したりして。あれしようね、これしようねって約束が増えるのは凄く楽しくて、早く実現したくなった。後で照くんたちに相談してみようかな。