「萌苗」
「ウルキオラ」
廊下を歩いていたら、不意に後ろからウルキオラに声を掛けられた。
「どうしたの?」
「藍染様が呼んでいる。十刃の者は全員集まれとの事だ」
「分かった。じゃあ藍染さんの処まで一緒に行こう?」
「否、お前は先に行っていろ。俺はヤミーを迎えに行く」
「ん、分かった。じゃあまた後でね」
互いに会話を交わした後、私達は反対方向へ歩きだした。
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ウルキオラに言われて藍染さんの処へ行き、何分か過ぎた頃、ウルキオラとヤミーがやって来た。ヤミーから仄かに血の匂いがするけれど、知らん振りをしておこうと思う。
二人の気配を察して藍染さんが二人に声を掛ける。
「…来たね、ウルキオラ、ヤミー。今終わるところだ」
「…崩玉の覚醒状態は?」
「五割だ……」
藍染さんとウルキオラの会話が右から左へ通り抜けていく。
―藍染さんは良く話しながら作業が出来るなぁ……―
ポケーと見てたら ドン と大きな音と共に、新しく破面が生まれた。そして、藍染さんは微笑を張り付けたまま口を開いた。
「…名を 聞かせてくれるかい。新たなる同胞よ」
生まれたばかりの破面は、地べたに座ったまま名前を名乗る。…何だかとっても不健康そうな見た目だった。
「…ワンダーワイス…。…ワンダーワイス・…マルジェラ…」
ワンダーワイスと名乗ってから皆の間で一瞬の間があった。藍染さんの顔は、少し満足そうだった。
「―一ヶ月前に話した指令を覚えているね ウルキオラ?」
「…はい」
「実行に移ってくれ、決定権を与えよう。好きな者を連れていくといい」
「…了解しました」
「萌苗、君はウルキオラに付いて行きなさい」
「はい」
全ての予定が終わり、藍染さんは部屋へ戻ろうと一歩踏み出した。…が、何かを思い出したかの様に立ち止まり、後ろ斜め上を振り返る。
「…ああ そうだ、君も一緒に行くかい?
グリムジョー」
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