―…大丈夫だ、見える、反応できる。
剣を抜いたからって戦い方が別人になる訳じゃねえ、今迄の手刀のリーチが延びただけだ。よく見ろ、よく見ろ、見ろ―

目を皿の様にしてウルキオラの行動を見ていた一護は、隙を突くように剣を握っている手の首を掴んだ。そして、腕を起点に自分の方へウルキオラの身体を引っ張る。掴まれた事に驚いているウルキオラを余所に、肩から腹にかけて勢いを付けて刃を下ろした。
反動で強制的に後退させられたウルキオラ。広範囲を切られ、服が盛大に破れて上半身が露わになったにも関わらず、肌の切り傷は小規模で済んでいるところから、伊達にNo.4を名乗っていない事が伺い知れた。

「…殆ど斬れてねぇ…。鋼皮ってやつか…やっぱり硬えな。けど、どうも以前よりてめえの動きは読めるようになったみてえだ」
「…何だと?」
「…以前に戦った時のてめえは動きが全く読めなかった…。攻撃も防御も速度も方向も…どこからも何も読み取れなかった…、まるで機械か石像と戦ってるみたいな気分だった…。…それが読み取れるようになったのは俺が虚に近付いたのか… 、それともてめえが人間(オレ)に近付いたのかも知れねえな」

言い終わると同時にウルキオラの剣が床を貫いた。床は自身を中心に広範囲にヒビが入り、ウルキオラの盾にでもなるように起き上がった。

「…俺が…お前等人間に近付いただと…?…成程。この程度のレベルについて来れるようになった事が、余程気分が良いらしいな」

ウルキオラの霊圧が格段に増した。一護が背筋の凍る感覚を覚えた時には遅く、頭上にはすでにウルキオラが移動しており、剣を振り下ろしていた。

「!」

ウルキオラの攻撃の破壊力は凄まじく、大きな音をたて床が破裂し砂煙が舞い上がる。

「くっ」

間一髪で攻撃を避けた一護は、ウルキオラと距離を取るべく後ろへ退いた。が、待ち構えていたかのように素早く一護の後ろへ回り込んでいたウルキオラ。
その気配に気付いた一護は後ろへ剣を振るもそこにウルキオラの姿はなく、自分が気付く前に素早く自分の後ろに回り込んだのだと理解した時には既にウルキオラの攻撃はは目の前まで迫っていた。
しかし、ウルキオラの攻撃が当たる直前、紙一重で一護を守る橙色の膜が現れた。それは攻撃を受けると粉々に砕け散り、崩れ落ちていく。ウルキオラは視線を膜を作った主へと向けた。
視線を向けられた当の本人…織姫は、険しい顔で二人を見ていた。




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