衝突の勢いで反発した二人。床に着地した際に滴る血は一護のもので、肩を浅くだが切られた様だ。対するウルキオラは無傷のまま。
互いに様子を伺うがそれはやはり刹那の事でしかなく、また勢いに任せて一護がウルキオラに攻撃を仕掛けた。霊圧か風圧かどちらかは分からないが壁が割れる。しかし、一護の攻撃を剣で受け止めたウルキオラには傷一つ付けられない。が、重みで床にヒビが入り、垂直が崩れた。

互いに剣を交え、隙を見計らってウルキオラの蹴りがとぶ。だが一護はそれを避け、反撃に剣を横に振る。が、それもまたウルキオラは飛び上がってかわし、そのまま攻撃を仕掛けるべく剣を握り返した。

「――月牙天衝!!!」

先手を取られないよう、空中にいるため避けきれないだろうと踏んだ一護は月牙を放ったが、ウルキオラは剣を振って攻撃を防いだ。二つに割れた月牙は左右に飛び、壁に当たって爆ぜる。

「!!!」

その事に一護が驚いている間に、ウルキオラは一護の後ろに回り込み刀で突く。しかし一護は己の刀を使い、紙一重でそれを受け止めた。そのままウルキオラの剣は角度を変え激しい攻防を繰り広げながら、二人の身体が移動していく。が、急にウルキオラはその場に踏みとどまり突く。それはやはり一護に受け止められてしまった。
しかしその攻撃はダミーであり、剣を握っていない左てを使い柄を盾にして虚閃を放った。虚閃を放ったことで空気中の水分が蒸発し、視界を白く覆う。

「…ほう。例の仮面も出さずに俺の虚閃に耐えたか……力をつけたな」

間一髪で攻撃に耐えた一護。だが無傷という訳にはいかず、額から血が流れていた。

「グリムジョーを倒した所為か、それともその女の為か。或いはこの塔の下で戦い続ける仲間とやらの為か。…萌苗の為ではない事だけは分かるがな」
「……」

ウルキオラが萌苗の名前を出しても、一護は眉を寄せただけでそれ以上何の反応も示さなかった。名前を出された本人も顔を歪めたが、それに気付いたのはウルキオラ意外居なかった。

「…その女は最早我々の同胞だ。ここから救い出したとしてもそれに変わりは無い」

ウルキオラの言葉に、瞬間、一護はグリムジョーも同じような言葉を放ったのを思い出した。織姫に一体何をしたのか、本当に何かしたのだろうか……そう考えると、冷や汗が出てくる。
萌苗が攫われた時とはまた違う恐怖が一護を襲った。

「救い出す事に意味など無い」
「…それは…てめえが決める事じゃねえ……!!」
「―――そうだ。藍染様がお決めになる事だ」

その言葉のすぐ後に一護の顔すれすれに、ウルキオラの剣が横切った。刀はすぐ後ろの柱に食い込むと、大きな音を立てその原型を壊した。心配そうに二人を見守る織姫の傍で、更に激しく攻防が再開された。
そんな中、一護は冷静に視界から入ってくる情報を脳で処理していた。




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