「こんなもので動揺を誘えると思ったか。舐めるな」
一度腕を引き、速度を上げて槍を一護に突き刺した。しかし、一護は身体に突き刺さる手前で、素手でそれを受け止める。
(馬鹿な、素手で―――)
先程からウルキオラにとって、らしくない程に驚く事ばかり起きている。
槍を受け止められただけでも驚いているのに、その一護の手に徐々に変化が見え始めた。人の手だったものが、爪や関節部分の形が尖っていき、更には槍を粉々に砕いてしまった。
砕かれた反動で爆発が起こるも、それは最小限で収まり、曇った視界を遮っていた煙もすぐに晴れる。
晴れた視界から見えたのは、一護の仮面から宿った歪んだ光。
その光に目を見開いた隙を突かれ、ウルキオラは左から下へと斜めにに斬られた。角が離れ、斬られたカ所からは大量の血が吹き出し、そのまま地面へと落ちていった。
「倒…した…」
「………くそ…っ、まさかこの俺が…虚と化した人間などにやられるとはな………。滑稽な……話だ…」
自分を蔑むウルキオラなど気にも止めず、一護はウルキオラの顔を踏むと同時に、角で虚閃の光を集めていた。どうやら至近距離で虚閃を放つ気らしい。
片腕のみでなかなか力が入らないというもどかしさを感じながらも、ようやっと上半身を起こせた萌苗は二人の姿を目の当たりにし、驚愕のあまり身体が震えた。
遠くから見ていた織姫と石田も、同じく目を見開いたままその場から動く事は無かった。
「!!!」
「…何、を……」
「…成程な、容赦は無しか。虚らしい事だ。構わん、貴様に敗北した俺にもはや意味などありはしない。やれ」
ウルキオラの言葉に合わせ、虚閃の光が辺りに広がっていき、そして……
「やめて!!!」
咄嗟に叫んだ萌苗の声も虚しく、ウルキオラに向かい至近距離から虚閃が放たれた。
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