近距離での虚閃のおかげで威力を増した爆風。石田は織姫が出した盾によって二人とも吹き飛ばされずに済み、萌苗も咄嗟に斬魄刀を地面に刺したおかげで、同じく飛ばされずに済んだ。
徐々に視界が晴れていき、一護の姿を確認する事が出来る。一護は未だ元の姿に戻っておらず、此方に背を向けて立っていた。彼の手にはウルキオラの片翼が握られており、視線を下に向けるとウルキオラの体自身、先ほどの爆発により片腕と下半身が失われていた。
「黒崎……」
まるで石田の呼び声に応えるかのように、一護はウルキオラを放り投げた。投げ出され、ドシャッと嫌な音をたて地面に着地したウルキオラに向かい、一護は確実に距離を縮めていく。
その一部始終を呆然と見ていた萌苗だったが、一護が刀を振りかざし終止符を打とうとしているのを理解した瞬間、自分の身体を叱りつけ彼らの間に移動した。
「やめて一護、もうこれ以上…彼を傷つけないで…!」
視線を一護に向け、ウルキオラを護るように立ちふさがる萌苗。しかし、それでも一護の斬魄刀の距離が確実に二人に狭まっていく。
萌苗が一か八かと指先に虚閃の光を集めはじめようとした瞬間、石田も瞬時に此方に移動し、斬魄刀を持つ一護の手首を握り阻止した。
「……石田、くん…」
「…もういい…黒崎、もう決着はついた。そいつは敵だが、死体まで切り刻む必要はない…。もう、いいんだ」
先ほどと違い石田の言葉の言葉など耳に入っていないかのように、どんなに力を込めて阻止しようとしても、彼の力が緩まる事はない。
「聞こえないのか黒崎…!止めろと言ってるんだ…!それをしたら本当に…お前は人間じゃなくなる……!黒崎!!!」
何を言っても聞き入れない一護に向かい、大声を出す石田。そんな彼に痺れを切らしたのか、邪魔をするなとばかりに斬魄刀を投げ、石田の身体に突き刺した。
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