「…ぁ…、」

建物を破壊して現れた藍染の姿に、思わず萌苗から声が漏れる。それは、後悔から出た声でもあり、疑問から出た声でもあった。

「な…、何だ…あれ…!?」

先程見た姿と違う容姿に疑問を抱いたケイゴは、思ったままを素直に口にした。その瞳の焦点は定まっていない。藍染の更に高まった霊圧に充てられているのだ。
他のメンバーも同じ様に藍染の霊圧に充てられ、次々と地面に伏していく。

「あ…有沢!観音寺!!」

自分以外の人間が倒れていくのを心配し名前を叫ぶケイゴ。そんなケイゴを庇うように前に出て来たのは萌苗で、これ以上彼等に影響を与えないようにとすぐさま鬼道を巡らせ結界を彼等の周りに張る。

「萌苗!?」
「…この中に居れば、少しだけでも楽になれると思う。狭いだろうけど、我慢してよ?」
「お前はどうすんだよ!!」
「…これくらい、どうって事ないから」

萌苗もまた霊圧に圧されてはいるが、耐性が付いている為、倒れる事なく冷や汗を流す程度で済んでいる。…否、それだけで済ませなければいけないと、自分の脚を叱咤していた。

(…何で。幾ら何でも、現れるのが早過ぎじゃ…?それとも、私が彼等に合流するまでが遅かった?)
(それに、あの姿は何?さっきまでとは違う。ギンさんと離れてからの間に何があったの?ギンさんは…)

どうしたのか。
彼の所在を疑問に思うよりもすぐ、視界はギンを捉えた。藍染の足元に、瓦礫と同化するように倒れてグッタリとしている。

「ギンさんっ!!」

思わず市丸の名前を叫ぶ。だが、ギンからの反応は無い。死んだのか。と思ったのだが、まだ弱々しくもギンの霊圧を感じる事は出来た。




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