『一護』

…萌苗?

『一護、大好きだよ』

ばか、何言ってんだよ。そんなの、俺だって…。

『でもね、もうそんな事言ってられないの。だからお願い一護、私を殺して…』

は?ちょ、何言ってんだよ萌苗。

…おい、待て、どこ行くんだよ?

駄目だ、そっちには行くな!

行かないでくれ……!!!



萌苗…!!!



「ぅぐ…、ぐうぅ…、がっ」

ゴトン!と小気味良い音を立て、一護は目を覚ました。どうやらベッドから勢い良く落ちたらしい。
一護は痛そうに頭を擦りながら、身体をむくりと起こした。

「ぅぐぉ…、な…何だよ、夢かよちくしょう…。痛ってえ…」

完全に身体を起き上がらせるが、手は未だ痛む右頭部を擦る。その顔はなんとなくだが、眉間の皺が更に深くなっている様に見えなくもない。

「つーか、うなされてベッドから落ちるってベタか俺は…。あーー頭いて…」
「!」

視線を横に流した一護は、右手を見て異変に気付き、すかさず包帯を取った。

「――治ってる…。誰が…!?」
(萌苗か、それとも…)

ゴッ と額に手を当て目を瞑り、微かに残った霊圧を探る。

「――――…、この霊圧は…」
「――井上織姫だ。恐らくな」

突然の声に驚き声の方へ振り向く。そこには窓に足を掛け、佇んでいる日番谷が居た。

「すぐに来い黒崎。緊急事態だ」

日番谷の緊迫した空気に、一護も何かを察した。

「…あぁ、分かった。すぐ行くからちょっと外で待っててくれ」
「…なるべく早くな」

そう言うと一旦日番谷は外に戻り、窓を閉めた。一護は着替える為にクローゼットへ足を運ぶ。





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