「もともと、他の十刃のヒトたつはネルたつみたいなゴミ虫なんか相手してくんねぇ、むしろ会った瞬間殺されるっスから。
でもその前に、任務の時以外で外に出るヒトたつの方が居ないっスね!萌苗様は色んなトコを散歩してるらスいっスから、色んなヒトに色んな話が聞けるかもスんねぇっスよ」
「…そう簡単に話してくれる敵なんか居ねぇだろ」
軽くペッシェを熨(の)した一護は、苦笑いしながらネルの頭を撫でた。だが、ネルを撫でていても、一護は最後に現世で会った時の少し哀しみを含んだ萌苗の笑顔が頭を支配していて…。
そんなボーっとしている一護を不思議に思い、ネルは一護を見上げて声を掛ける。
「…一護?」
「ん?どした?」
「…何でもねっす!」
「?そうか」
自分は上手くネルをはぐらかせただろうか。そんな事を思うのは、今の自分の気持ちを知られたくない からだと思う。
あぁ、自分で何が言いたいか分からない…なんて。
(…萌苗)
井上の事も心配なはずなのに、何をしても思い浮かぶのは萌苗の事ばかりで。早く 萌苗に会いたい、と切に思う。
会えば、この気持ちも治まるだろうか。
(どうか、無事でいてくれ)
そう思うことしか今は出来ない事が、歯がゆかった。
- 47 -
← →
ココロ
top
ALICE+