彼女が通り過ぎた時、ふっと甘い匂いが鼻を掠め、私の胸は軽く締め付けられる。
何故、自分は萌苗と同じ性別なのだろうか…と。
男として産まれれば良かったのにと思ったのは、戦いの時と萌苗の事を想う時だけ。

そして、背を向け遠くなっていく萌苗の背中を見る度、その触れたら折れてしまいそうに感じてしまう少し哀愁を帯びている背中を、抱き締めたいと…、萌苗を全身全霊を賭けて守りたいと思ってしまう。

この萌苗に対する気持ちは、自分の部下達に対する想い・感情とは違う。何故こんな感情になるのか、理解出来ないのだけれど、いずれ分かる日がくるのだろう。








(そしてその気持ちが『恋』だと知った時、私の世界の価値観は変わるのだろう)




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ココロ

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