突然のウルキオラの登場に、しばらくは全員口を開けなかった。

「…どうした 訊いているんだ。俺の倒した敵の傷をわざわざ治して何のつもりだ とな」
「…答えないのか」

グリムジョーに聞くが睨むばかりで答えはせず、それに伴い織姫と萌苗に視線を変えども、織姫には視線を逸らされ 萌苗は肩を軽くすくめるばかりで、誰もウルキオラの質問に答える者はいなかった。

「――まあいい。ともかく萌苗もその女も俺が藍染様から預けて戴いたものだ、渡せ」
「断るぜ」
「―――……何だと?」
「…どうしたよ?」

「今日はえらく喋るじゃねぇか ウルキオラ!」

途端、グリムジョーの手がウルキオラを仕留めるべく突き出されるが、ガン と強い音を放ち受け止められ、ビキビキと音を立て殺意が周りに飛び散る。

「…わかってるぜウルキオラ…。てめぇは俺と戦るのが怖えェんだ…。俺と潰しあうのがな!!!」
「!」

至近距離からの虚閃。それをウルキオラは難なく弾くが、後ろに弾かれる。

「はっ!弾いたかよ!さすがに一撃じゃ…。!」

先ほどまで視界に入っていたウルキオラが途端に姿を消した。とすぐに後方の頭上から気配を感じ上を向くと、すでにウルキオラは虚閃を放とうとしていた……のだが、

「!」

グリムジョーは再度虚閃を放ちウルキオラの虚閃を打ち消した。砂煙が立ち込め瓦礫が散乱していく中、ウルキオラは後退する。その際、後ろに軽く目線をやり何もないと元に戻した直後、煙の中からグリムジョーの左腕が姿を現しウルキオラの服を掴む。
それに気付きグリムジョーへ向き直ったがグリムジョーの手元に違和感を覚えた時にはもう遅く、白く小さな正方形の塊がウルキオラの鎖骨に空いた穴の辺りに放たれた途端、白と黒の帯がウルキオラを高速で包み込んでいく。

「くそっ」

悪態の一言を残し、ウルキオラの姿は消えてしまった。その瞬間をグリムジョーは何とも言えぬ顔で、織姫は信じられないという顔で見つめ、グリムジョーに問いかける。




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