織姫の心臓は大きく音を立て波打っていた。それは自分が命の危機に晒されたからでも、一護に助けてもらって歓喜しているからでもなく

「…く…、…黒…崎……くん?」

仮面を付けた一護の姿に、膨大な目に見えない恐怖を感じているからだ。
一護と目の合った織姫は、その大きな瞳を見開き彼に対する恐怖の色を隠す事はなく、それに気付いた一護の雰囲気は哀愁を含んだ。

「…悪りぃ、怖いか。このカッコで安心しろっつッても難しいだろうな…。…でも言わせてくれ、安心しろ。すぐに、終わらせるから」

まるで周りの存在を忘れ、二人だけの世界が展開されている。その姿を見てギチギチと痛むのは頭か心か。感覚が麻痺しかけている萌苗には分からないが、兎に角痛くて気持ち悪くてしょうがない。

正直、今すぐ逃げたいと思った。





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ココロ

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