「…ク…、はははははははは!!!」
「いいぜ…、待ってたんだ…この時をよ…!」
瞬間、グリムジョーの周辺から今まで以上の、風が吹くほどの霊圧が放たれる。そして、腰に刺さっていた鞘から刀を抜き、その刃に左手を力強く添えた。
「軋れ」
「 豹王 !!!!」
鞘を持っていない腕で刃に沿い切っ先に向かい手を引くと、刃は光を放ち形を変えた。そして ドン と大きな音と共に、グリムジョーの周りの砂が高く舞い上がり、重量に従いゆっくりと落ちていく。
その光景を見、三人に背を向けたまま一護は静かに織姫の名を呼んだ。
「ここから先、自分と萌苗とネルの前に三天結盾を張って、一瞬も消すな」
「…何ソレ…喧嘩売ってるの?自分の身くらい自分で守れるし、私ならもう帰るわ」
「良いから、逃げないで此処にいてくれ……萌苗」
あぁ、憎まれ口しか叩くことの出来ないこの口が憎い。けれど、それでも一護は此処にいろと言う。でも何で、そんな悲しそうな眼で私を見るの?
織姫ばかり見てるくせに。織姫の名前ばかり呼ぶくせに。私を留めようとして…。悲しいのは私の方なのに、何なのよ。そんな矛盾が、さっきからグルグルと回っている。
あの時の決意は?そう自分に問うても答えは出てこず、一護の言うままに佇んでしまう。
「とにかく…頼んだぞ、井上」
そう言い終えた途端、今まで舞い上がっていた砂の塊と砂煙が全て地面に戻り、斬魄刀を解放した姿のグリムジョーが現れた。
一護は静かにグリムジョーを見下ろし、彼が次に起こす行動を見守る。
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