雄英高校から合格通知が来て発狂したその日から約半年経った放課後。
体力や精神力に力がついてき、だいぶ雄英に慣れてきたな〜とのんびりと動く雲と青空の下、私は同じクラスの相澤君に告白された。
事の発端はマイクだ。「名字〜〜〜!!!ちょっとこっち来てくんね?」と言われ行った場所に相澤君がキョロキョロ辺りを見渡しながらそこにいた。
「相澤君?」
「名字さん?どうしてここに、」
「マイクに言われてここに。相澤君は?」
そう答えると、相澤君はあの野郎・・・と小さく呟いた。思い切り聞こえてるよ相澤君、顔が凶悪だよ相澤君
「・・・あー、えっと、私戻るね」
じゃあ、と手を振り来た道を戻ろうとしたが、それは相澤君が私の手を掴んだ事で阻止された。
「ちょっと待って!」
「ん?どうしたの?」
「いや、あの、話したい事が・・・あって」
手を掴まれたまま、俯きながらぼそりと言葉を発す
相澤君を正面に向き合うと、髪からちらりと見える耳が少し赤くなっていた。すまん、と一言謝られ手を離され、相澤君の言葉を待つ
「話したい事って?」
「いや、あのさ・・・」
「うん」
「・・・っ」
目を泳がせ、手を細かく動かし、何かを言おうとこちらを向き口をパクパク動かすが目を逸らす。
それから何分経っただろうか、なかなか言い出さない相澤君に疑問に思い、声を掛けた。お腹でも痛いのだろうか?
「どうしたの?」
「あ、のさ。俺、名字が・・・好きです」
最後の言葉が蚊の鳴くような声だった


「いや〜〜〜!イレイザーがここで告白して3ヶ月経ったよな〜ほんっと俺って恋のキューピッドォ!?イェア!」
「うるせぇマイク」
相澤君とマイクがわいわいじゃれあってる光景を1歩後ろから眺める。照れてるのか相澤君の首がほんの少し赤い
相澤君は照れた時、顔より先に耳や首が赤くなる。そんなとこも相澤君らしいなーと観察していると、隣でニヤニヤ笑いながらこちらを見てくるマイクと目が合った。
「おぉっと!ソーリーソーリー!俺っちお邪魔虫だな!!!?お先に帰るわ!」
こちらに手をぶんぶん振りながら走って先に帰るマイクに手を振り返し、少し速度が遅くなった相澤君の隣に並ぶ
「あいつ本当騒がしい・・・」
「まあまあ、あの明るさで救われる人も出てくるんじゃない?」
相澤君は私の歩幅に合わせてくれる紳士だ。それに甘えのんびりした歩幅で帰路に着く。
こういったのんびりした時間を共有するのも素敵だな〜とこちらを見ている相澤君に微笑んだ