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そして、それが悠との最期だった。
週明けに学校へ行くと、悠は来なくて、変わりに校長先生が入ってきた。
「皆さんに悲しいお知らせです」
信じられなかった。
それからなにもやる気が起きなくて、学校をやめた。最後の日に私は、熱帯魚のライトのコンセントをハサミで切って学校を出た。
そして線路から飛び降りようとした。駅員が私を羽交い締めにしてホームへ戻したとき、思わず駅員をビンタした。
親を呼ばれて、迎えに来てくれて目があった瞬間お母さんはヒステリックに罵った。ビンタして泣き喚いて、お母さんの方が頭おかしいんじゃないかと思った。
そして、しばらくリストカットとか自殺未遂を繰り返してるうちにこうやって病院に入院させられたわけ。あんたは頭がおかしいって。
ねぇ私はね、たった一度恋をしただけなの。お母さんだって、お父さんだって私と同じはずなのに。
お母さんは私を汚いと言った。確かに、私は汚い。他人のものを奪っておいて都合悪くなったら死のうとして。
でも仕方ない、だって生きていたくないんだから。
あれから私のベッドの台には、ペンギンと熱帯魚のペーパークラフトがおいてある。いまさらこればかり眺めても思い入れは薄くなってきたけど。
少ししたら、永遠に私はあなたのものになるから。待っててね、悠。
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