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キィエアアアア

 それはまるで機械音のようなバックグラウンドで耳につき。

キィエアアアア

 白昼、観覧車のベンチの上の、
くるくると回るあの箱を繋ぐそれが軋む音を思い出すような気がして。

 彼女はあの日、公園のベンチで告げたのでした。

「どうかしている」

 と。
 俺にこれだけを言い残して去っていった、水色のワンピースが揺れて。

 センスがない、酷くセンスがない。
 しかしそれは僕も同じだったのかもしれない。

 白昼夢、彼女に逢える時間だった。
 目に見えない存在、名前も知っている元同級生、そいつの名前すら知らない世間知らずの女とこうして逢って。

 理性に任せた世間体を気にしてこんな夢みたいな興味もない場所へ30分ほど滞在し、それから近くで休憩して狂っていくだなんて、確かに気が知れない、センスがない。

 水色のワンピースを着た彼女を見て、そう、彼女は白を知らない。白痴な女だと心で罵りベンチをたった。

 子供が二、三人、遊具で遊んでいる。デパートの上のパンダの軋んでいる愛情が僕にはわからない。

 ねえこれって。

「ちょっと、待って」

 抱き締めて、シャンプーと交じった汗の臭いと。
 降り出したゲリラ。雷鳴が轟いたときに聴こえてくる。

キィエアアアア
キィエアアアア

 狂っているかもしれない。
 やめてと暴れる彼女を離せない僕もきっと。
 狂っているかもしれない。

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