Hat Lov


碧の情熱が僕には疎ましい。
昨夜のテレビがなんだったのか、
昨今の破壊がなんだったのか。
僕は一人、ベットの上で朝に泣いている。
静かに冷め冷めと止めどなく無機質に流すその温もりも生々しいが空虚だ。

突発性難聴も程遠い。
胸の痙攣は慢性的だ。

投げ出した右手にはまだ、君が笑っているような空気があって。
眼に入る左手首に赤の混在と指先の彫刻刀。

多分生きているんだろう。
鉛のような重い身体と鋭い痛みには無機質だ。

どうして僕は自分を殺せなかったんだろうか。

思い出して、思い出して、思い出して。

白々しい、冷えた空気が肺を刺して。
君がいないと引っ掻くように。

緋の快楽が息を殺す。
傷付けた記憶は静脈から脳梗塞のような現象。
僕は君が大嫌いだった。
哀しいほどに、息を吸う度に。

君は一体誰なんだろう。
また微睡んで睡眠薬が逃げていく。
僕は果たして生きてていいのか。
愛した人を横目に、見るような気持ちで。

僕は僕を、殺すようにまた、眼を閉じる。
笑えるような気がしてきた。

世界は、反転色に移り変わろうとして。

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